ナチスとCIAはだいたい諸悪の根源
ナチス・ドイツが末期にSS技術局が極秘開発した未来限定型の時間遷移・転生装置
その目的は帝国の意志を未来へ逃がすという計画らしい
肉体を未来への跳躍、蘇生(再構成)、魂の転写(転生)に特化した機械なんだとか
しかし設計図や現物資料が一切残っていないことや
ソースの多くが“出典不明”または存在が盛られたものが大半を占めることもあり
都市伝説止まりのようだ。
「何このB級映画の設定」
ネットを調べてもこれっといった物も無く、空振り終わったが
女体化関連で面白い記事を見つけた。
ヒトラーに強力な女性ホルモンを投与し、心理状態を不安定にし、
声や容貌を女性化しようとした計画があったらしく当初は失敗したらしいが。
その数年後にはある作戦でアメリカの特殊部隊が捕虜になったが
脱出に成功したらしく、警備も警察犬ともに高水準だったのに脱出できたのは
当時秘密裏に作られた女体化する薬を使い、
声や容貌を完全に女性になったらしく、それで難を逃れたようだ。
ちなみに治療法は見つかって無いらしい。
「.....ヨシ!、東京行こう」
自暴自棄になって特に意味も無く溜めていたお金を使いたくなり
なかば衝動的に東京へと足を運ぶことにした
田舎の閑散とした駅の階段を降り、壁際の券売機のタッチパネルで東京行きの
ボタンを押す。
パチリと小気味良い音を立てて吐き出された。淡い水色の券面には、日付と駅名と
料金が整然と刻まれているのをボーと眺めてからある一文視線が止まる
日付と料金の他に、
「女性専用車両ご利用の方はご注意ください」
「……俺、女だったな……乗らんけど。」
ポケットにしまった指先が、妙に汗ばんでいた。
ホームへと足を踏み入れる。
プラットホームへとたどり着くと、なつかしさ感じる音楽が駅内で流れ、
線路の向こう側から電車がゆっくりとホームに滑り込み、扉が開く。
数年ぶりに電車に乗りなんとなく懐かしさを感じながら列車に揺られながら
外の風景を眺める
ホームに沢山の人が駅のホームに立っていた。
「おわ!」
出口に立っていた俺は人波に押し流され人人と囲まれてしまい
ぎゅうぎゅう詰めになり、スカスカだった車内は一気に満員になる。
「⁉」(ちょっと待って……何してんだこいつ……)
ぬるりとした感触。冷たくも温かくもある手のひらが、
ふくらはぎから太ももへと這い上がってきたとき、反射的に体が硬直した
慌てて振り返るも、誰が触っているかもわからずただ
困惑することしかできなかった。
声を上げようとしても、喉が絞まったように何も出ない。
星凪は、まるで壊れかけの人形のように立ち尽くしていた。
(なんで……声、出ないんだ?)
怒りも、恐怖も、確かにあった。だが、それを行動に変える
回路が脳内から切れてしまっている。
まるで、自分が自分じゃないかのように――ただ、その場に「いさせられている」。
(俺、男だぞ。中身は……なんで声が出ない?)
ベタリとズボン越しにもわかる汗ばんで熱のこもった手は最初は
人差し指で外側を撫でるとこから始まり、次に中指、薬指、小指と順に増えてゆき
その手は内側へと回る
「ひ⁉」
最後に親指となた瞬間、電車が大きく揺れ、ふくらはぎを強く握られ
驚いて悲鳴を上げ周りからの視線が一気に集まり
車内の雰囲気はがらりと空気が変わり、不快な感覚は無くなりはしたが
この地獄のような空気と視線にさらされ、心臓の音と呼吸がうるさく聞こえる
(俺は……今、女の“被害者”になってる)
そう思った瞬間、抵抗するという選択肢がさらに遠のいた。
悔しい。でも、怖い。
ここで叫べば、誰かが振り返る。誰かが助けてくれるかもしれない。
けれど同時に、その場にいた全員の視線が、自分の体に向けられる。
自分が、「女として被害に遭っている」と、あからさまに認識される
その想像が、星凪の膝を震わせた。
(見られたくない。こんな姿、知られたくない……)
「⁉」
「あ、ごめん人違いだわ」
誰かに手を引かれ、入り口を背にして顔に柔らかい感触とともに
自身の手を引いた人物の正体が女であることに気づき
中身が男であるにも関わらず、不思議と安心して、
いつの間にか泣きそうになった涙も引いていた。
「あんた、どこで降りるの?」
「うぇ⁉‥‥あ。あ、秋葉原です」
「あ、そうなの降りる場所、あたしも秋葉原だし
一緒に降りる?」
彼女の顔を見ようと、顔を上げるも、彼女の身長の高さと胸の大きさによって
視界は塞がれ見ることはできず、密着してる状態もあってか結果的に
豊満なバストに頬刷りする形になってしまい、星凪は顔を赤くした。
「次からは専用の方乗りな、じゃあ」
彼女は駅のホームとは反対の方向へと歩き出す
背は日本人離れした高身長で、肩に届くブラウンのストレートの髪
日焼けした肌に肩を出した黒のトップスにデニムで抜群スタイルを強調する
ラメ入りのピンクのネイルに厚底サンダルが軽快な足音を鳴らす
「すごいギャルだ」
おそらく生涯関わることの無い人種と関わる経験をして、
やけくそじみた放浪は以外に早く終わったのだった。
駅の飲食店でしばらくのボーとしてから何かすることも無く
帰りの電車にもちろん女性専用の車両だ。
東京から地元に帰る電車のガラスには大量の水滴が付き
駅に着くころには激しく雨が降る
「濡れる!、濡れる!」
バックを頭に載せアパートまで走り、濡れて張り付く衣服を脱ぎ棄て
今日の出来事を思い出し不快感を払うようにシャワーを浴び
無意識的に太ももの辺りを入念に洗う。
「もう電車は二度と乗らん」
浴室から出て湯気のの立つ星凪はいつもの布団に座り
テーブルの上に置かれた郵便物を見る
「今月の支払いは…問題ないな」
生活費をいつもの電卓片手に睨めっこをしていたが
配信の収入もあってか、払っても余裕で貯金ができることに
ほくそ笑む
「て⁉、俺は男に戻るのだから溜めておかないとな」
自身が女でいること当たり前の前提で生活を考えていたことに
驚きつつも、男に戻ることを強く意識して、両手で頬を叩き
古典的な活を入れる。
「うん?、なんだこれ?...⁉」
支払いの紙とチラシに混じり、一枚の紙が滑り落ち自身の足元に乗り
大きく書かれた文字を反射的に読み、火照ったからだ一気に凍り付く
【太もも触れるの怖かったよね。今度は僕が守るから明日午後待っているから。】
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