女子高生ボディで配信とバイト→ナチの装置に狙われた俺
黒歴史書く蔵
俺のち〇〇どこに行った⁉
静岡のあるボロアパート。風見 コウ(26歳)は、
いつものように布団の上で寝転がり、コンビニの半額おにぎりを頬張っていた。
部屋は散らかり放題。埃まみれのゲーム機と、ガラケー
そして某掲示板を眺めるための古いデスクトップPCが彼の全財産だ。
大学中退後、コンビニバイトと派遣仕事で食いつなぐフリーター生活。
彼女いない歴=年齢の彼にとって、人生の目標は「いつかモテること」だった。
「はぁ、転生して強くてニューゲームのはずなのに、女にモテねえし
人生ってこんなもんかよ……」
風見がそうボヤきながら2ちゃんねるの「独身男性板」をスクロールしていると、
突然、部屋の窓から桜の花びらが舞い込んできた。
春の陽気とは裏腹に、風見の心はどんより。
そんな彼の前に、突如として謎の少女が現れた。
黒いセーラー服、腰まで伸びる黒髪、
アニメから飛び出してきたような美少女だが、目がなんかヤバい。
「お前、誰だよ!? 勝手に人の部屋入ってくるな!」
風見が慌てて立ち上がると、少女はニヤリと笑ってこう言った。
「それは女心がわかってないからよ、転生者さん」
「は? 転生者? 何だそのオカルト!」
「てか、女とさっさとやること、やればいいだけだろヘタレ」
少女の言葉にムカッとした風見が「ヘタレじゃねえ!」と
反論しようとした瞬間、頭にガツンと衝撃が走り
目の前が真っ暗になった。
目を覚ますと、違和感だらけなことに視界が低く手は細い。
「いったい何が」
声、高っ!?
慌てて洗面台に駆け込み鏡を見る
そこには見知らぬ女子高生が。
ショートカットの茶髪、華奢な体、制服姿。
年齢は17歳くらいだろうか、
顔も庇護欲をそそる可愛らしい容姿へと変貌してた
で、下半身が……フラット!?
「...俺のち〇〇...どこ行った!? 」
悲鳴を上げながら鏡を覗き、頬を引っ張たり、
叩いたりしても頬を赤くし
涙目になり困惑した紛れもない美少女の姿。
身長は160センチ、大きな目と微妙なアニメ声。
ポケットから出てきたどこかの職員の社員証には
「風見 星凪(かざみ・せいか)」と書かれている。
「星凪!? 俺はコウだろ! なんでこうなってんだ!」
「てか、オレの体どこ行ったんだよォォ!」
混乱しつつ、コウは深呼吸して状況を整理。
あの少女の言葉
「女心がわかってない」「転生者さん」が頭をよぎる。
こりゃ、ただの夢じゃねえ。
元の身体を取り戻すにはまず原因を突き止めなければいけない。
「ち、乳首が痛てぇ」
普通に動いてるだけなのに、服の摩擦の痛みに悶えることになる
男女の体の違いと肉体構造的な違い体験することで
いやでも自身の体が女になってしまった事実を実感する
「まさかブラを買うとは」
乳首の激痛を経験をして、いやがおうにも買わざる得なくなる
「…女って生理があったよな」
コウは顔面蒼白になった。
女の体になった以上、避けられないアレが来る可能性がある。
「やべぇ…どうすんだ俺…いや私…いや俺だ!!」
洗面台の鏡に向かって自分の顔を指差すが、そこに映るのは涙目の美少女。
そんな姿を見れば見るほど混乱が加速していく。
「くそ…落ち着け。まずは道具だ!ブラもそうだが…その…
ナプキンってやつも買わないと…」
近所のドラッグストアへ向かう途中、星凪は街の人々の視線にさらされる。
「ちょ、見んなよ!…てかなんかスカート短っ!風強い!やべえ!」
いつの間にか来ていたどこかの女子高の制服は風でバタつく
スカートの裾を押さえながら必死に店に辿り着く。
女性用品売り場の前に立つが、そこは杏奈にとって魔境だった。
「え…サイズ?羽根つき?スリム?え、夜用って…?」
ナプキンコーナーの圧倒的物量に完全に圧倒される。
そこに声がかかる。
「お嬢ちゃん、迷ってるの?」
振り向くと、明らかにベテラン感のある店員のおばちゃんがいた。
星凪は顔を真っ赤にして、モゴモゴと答える。
「え、えっと…その…まだ…来てないんですけど…その…」
「初めてなのね!大丈夫大丈夫、これが一番人気よ!」
そう言っておばちゃんがドンと手渡してきたのは、大容量パック(48枚入り)。
星凪は震える手でそれを受け取り、会計を済ませた。
「お、おれ…女子力高ぇ…」
帰宅後、袋の中身を見つめてため息をついた
「金がねぇ」
敷きっぱなしの布団に座り、すすけたカップ麺をズズッと啜る。
免許証はあるが、そこに写るのは26歳の男。
今の俺は女子高生ボディ。文字通り別人なので、
身分証明としては使い物にならないだろう。
「何かを始めるにも金が要る…クソ、どうすんだよ」
現金は財布の中に2,000円ちょい。
そのうち1,000円はナプキンとブラ購入で消えた。
残り1,000円で生活しろというのは、無理ゲーにも程がある。
「働くにしても…この身体じゃ履歴書に何書きゃいいんだよ!“
17歳女子高生(中身26歳男)”ってか!?通るかバカ!」
布団に倒れ込み、天井を見つめる。
そこには俺の未来を暗示するかのように、
剥がれかけた天井のシミが広がっていた。
――ピンポーン。
「…ん?」
インターホンが鳴った。
誰も呼んでないのに。
心臓がドキリと跳ねる。
「ちょ、誰だよ…宗教の勧誘か?N〇〇か?」
まさか…と思いつつ恐る恐るドアスコープを覗くと
そこにはギラギラした目のピンクジャージおばさんが立っていた。
たしか最近、新しく来た大家さんである
「ちょっとアンタ、このアパートの子だよね?バイト、興味ない?」
「は…バイト?」
おばさんは強引にチラシを押し付けて来た
そこには「モデル募集」「高額謝礼」「未経験歓迎」
怪しいワードが並んでいる。
「い、いや…こういうのはちょっと…」
「怪しくないって!衣装着て写真撮るだけよ。時給3,000円もあるわよ!」
その額を聞いた瞬間、俺の脳内で計算機が回転しはじめた。
家賃と生活費をなんとかできる。
いやでも、こういうのは絶対裏があるだろ…?
「まさか…脱ぐ系じゃないだろうな」
「やだぁ〜何言ってんの!健全な撮影よ健全で可愛い女の子の可愛い
笑顔があれば十分なの♪、後他の子にも渡してるから早いもの勝ちよ」
おばさんはギラついた笑顔を見せて親指を立てるが、
その表情が逆に怪しさを増幅させる。
「……俺、こういうのにホイホイ行ったらダメなやつだよな…?」
布団に座って財布の小銭を見つめながら自問自答する。
だが、鳴り止まない胃袋の空腹が現実を突きつける。
「くそ…でも金が…」
ピンクジャージおばさんはすでにアパートの廊下を歩き去りつつある。
今ならまだ呼び止められる。
どうする…俺
唇を噛みながら、俺は勢いで部屋を飛び出した。
廊下の端を歩くピンクジャージおばさんを追いかける。
「あ、あのっ!やります!」
「おっ、決断早いじゃない♪若いっていいわねぇ〜」
おばさんは俺の肩をポンポン叩き、満足げにニヤリと笑った。
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