#4 今でも有効、再起動




 進化して なおも変わらぬ この一手

 困ったときは まず再起動




 はるか昔、私がまだ駆け出しの頃のお話です。

 とあるメーカーの電話サポートを一時期経験したことがあります。


 そこの研修で教えられたのが、ヘルプ対応の基本にして究極三大奥義。


「再起動」「リストア」「修理」


 まずは再起動してもらい、ダメなら出荷状態に戻してリストアもらう。

 それでもでおかしい場合は、修理センターに持ち込んでもらう。


 ジョークのようですが、ユーザ様は「再起動」すら戸惑う方が多かったです。

 コントロールパネルなんて開けくこともできません。


 三大奥義は意外と有効で、初日からそれなりにお役に立つことができました。


 感覚的に全体の50%は再起動で解決。リストア10%、修理5%でした。

 ※ 残り35%はトレーナーに聞きながら、普通に対応していました。


 大昔のOSはすぐメモリに不要なデータ(いわゆるゴミ)が溜まって、すぐに調子が悪くなっていました。

 だからこそ、再起動がとても効果的だったのです。(かなり大雑把に書いてます)


 そして現在。


 全体に質が良くなり、かなり長い間PCを起動していても大丈夫になりました。

 今やOSが不具合を自動修復し、AIに聞けば答えが返ってくる。

 トラブルの原因と対策も多様化しました。


 だけど、ユーザ様は変わりません。



 再起動さえしてくれません!



 いきなり電話でお呼び出しがかかる。すぐに行ってしまう私も私ですけど。

 ※ どうしても助けたくなるのが、ヘルプデスクという種族です。


 いくらOSが良くなっても、数ヶ月レベルで再起動しないままだと、忘れた頃に調子が悪くなります。


 調子が悪いな……と思ったら、騙されたと思って再起動してください。

 我々のひと手間が減って、みんなハッピーになるでしょう。たぶん。


 私は六君子湯りっくんしとうに頼らなくてもよくなります。




 次回は、最近新たに現れた再起動のパターンを詠んでいきます。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る