第1話 突然の揺れ
「はぁ、今日も疲れたな……」
俺は
来る日も来る日も同じ仕事の繰り返し、たまに怒られ、たまに仕事に追われ……そんな日々の繰り返しだ。
俺は何のために生きているのか、金は貰えているがそんなものは使えば消える。
俺はこんなことをしたくて会社に入ったのか? 俺は……何のために生きているのか。
『まもなく、二番線に電車が参ります、危険ですのでホームドアから離れてお待ちください』
……色々考えているうちに帰りの地下鉄がやってくる。
帰宅ラッシュはとっくに過ぎている上に、会社の最寄り駅であるこの駅は終点の一個前ということもあってか、人は俺含めて数人から数十人ぐらいしかいなかった。
そういえば今日の飯はどうしようか? 家に昨日作った回鍋肉が残ってたかな? 飯はそういえば無かったし、パックご飯か、それか弁当屋や牛丼屋で飯だけ買うか……。
と、飯の事を考えていたその時だった。
何故か足元に違和感を覚えた、電車によって発生される振動とはまた違う振動……これは。
「うぉ!? 強くなった!?」
この時点で、これが普通の振動ではないと悟った。
他の客もこれが普通でないと悟り、その場にしゃがんで頭を抱え、安全な体制を取った。
無論、俺も同じような体制を取った、電車の中にいる人も同様の仕草をし、乗務員や駅員はこの状況にあたふたしていた。
しばらくすると……停電が起きたのか辺りは真っ暗になってしまった。
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