【ASMR】なるほど。つまり貴方は王子様ではなく、ただのメンヘラだったり色々キャラが豊富なお姫様だった訳ですね?
狐囃もやし(こばやしもやし)
No.0 え?『王子様』テスト?
※ほぼヒロインのセリフで進行します。セリフの合間に時々状況描写が加わります。
------夕日が差し込む教室。静寂を破るかのように椅子を引く音が2つ。向かい合う形で俺と姫路は座った。
「ごめん。
急に。
部活忙しかったよね。
お疲れ様。
それで、相談があってさ」
「え?
『呼び出して何の用』?
『まさか告白』?
___っ、そんな訳ないじゃん!
むぅー…からかったね?
もう!
そういうところだよ、全く」
「『それで、相談はなにか』って?
それは……」
「突然だけど、僕は本当に王子様なのかテストして欲しいってことなんだ」
------俺のびっくりした顔を見て、クスリと笑う幼馴染。
「んふふっ…え?
僕がこんなこと言うからびっくりした?
実は最近、かわいい子猫ちゃん達の僕を見る目が少し変わってきているんだ。
それがちょっと不安で……」
------彼女に相槌をうつ俺。そしてニヤニヤしながら余計な一言を追加。
「え?
『お前が俺にべったりだからじゃないの?』だって?
ばっバカ!そんな訳ないでしょ」
------再び「むぅー…」と頬を膨らませながら恥ずかしそうに俺を睨む。
「だからさ。
僕がここ最近『王子様』として相応しい振る舞いができているか見たり、テストして欲しいんだ」
------俺は真剣な顔で彼女に言う。
「え?いいの?
『最初のテストは明日の朝』?
『俺の家の前で待っていて』?
……テスト明日から始まるの?
気が早いね……。
まあ、うーん…わかった!
じゃあ明日の朝君の家に行くよ」
「せっかくだし、協力してくれるお礼に、駅前のおいしいスイーツ屋さんをこの前見つけたから行こうよ。
ほらほら、遠慮せずに!今日は僕の奢りでさ!」
------ガタンと音を立てて俺たちは席を立つ。ガラガラと教室の扉を開けながら、俺はからかう目的で彼女に向かって言う。
「『スイーツ店に行くのはお姫様?』
違うよ!
子猫ちゃんたちに合わせて…あ、そうそう、相手に合わせるっていう王子様ポイント!
ん?『俺はスイーツよりも別のやつが食べたい』?知らない!とにかく早く!」
------よくわからない理論を繰り広げる
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