この作品「香り」と言うものを取り上げたミステリーです。まだ序盤ですが、ここまででもすでに非凡な魅力が迸っています。その一番の理由は作者様の表現力!これがとにかく卓越しているんです。香りって、凄く漠然としてるし殆どの方にとって限定的な香りを体験するくらい。でも、この作品を拝読してると実際に香りを感じるかのよう……それは作者様の言葉の豊富さとそれを巧みに選定した表現力によるもの。香りを感じさせるなんて、中々出来ることでは……作品の質の高さが序盤にして感じられる、稀有なる一作です。