嵐の仮面を被った、底の見えぬ異質な何かに踊らされる
- ★★★ Excellent!!!
ぞくり、とさせられ……気づけば次へ、次へと読み進めさせられる。
これは不味い……人の皮を借りた「何か」が、完璧に演じきっている。
たった一つの「演じさせる」という野望を完遂するためだけに。
嵐のように目まぐるしく日常を変える彼女の行動が、全て台本通りの行動なのではと推測した瞬間から……登場人物全員が、全員「名無しの演者」に早変わりしたかのような感覚に陥ります。
ヤバい、物語に飲み込まれる……!
そのゴテゴテに作られた嵐のような仮面の下の、底の知れない空っぽの存在の恐怖、その真っ黒な意志を感じ取ってみてください。