作者後記
この物語を最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
『通勤電車発!G-ラブ・トライアングル』の旅は、
皆様にとってどのような風景を見せてくれたでしょうか。
この物語の出発点は、自身が初めて執筆した「宇宙徒然草」という考察本です。
ここには、宇宙の壮大な謎と、私たちの日常に潜む小さな不思議が、大胆かつユーモラスな筆致で描きました。重力とは何か、宇宙は玉ねぎなのか、そして食事の仕方で人の本質が分かるのか。。。。既存の常識にとらわれず、日頃疑念に思い、本質を深堀した諸々を綴ったものです。
しかしながら、ある意味ハチャメチャな、脈絡のない文章は、いまいち反応が悪く、知人達からも酷評を受けていました。
そこで、物語風に編成しなおして公開することを思いつき、こうしてカクヨムに出させて頂きました。この異世界ファンタジー編の他、SF冒険活劇編も公開しておりますので、ぜひ、そちらもお読みください。
そうして、宇宙ダイスケ、Dr.レイカ、アキラという、不器用で、個性的で、そしてどこか愛おしい三人のキャラクターを設定し、この物語が生まれた瞬間でした。
理屈っぽくて子供のような天才・ダイスケ。
クールで完璧、でも本当は不器用な秀才・レイカ。
専門知識はないけれど、人の心と機械の心を繋ぐ天才・アキラ。
全く異なる三人が、反発しあい、惹かれあい、そして互いの足りない部分を補い合いながら、一つの目標に向かっていく。この「三角関係(トライアングル)」は、恋愛模様だけでなく、彼らの能力や在り方そのものを象徴しています。
科学(理論)と科学(検証)、そしてそれらを繋ぐ心(感覚)。
この三つが揃って初めて、彼らは神の領域にさえ手を伸ばすことができたのです。
物語を書き進める中で、私自身も彼らと一緒に、改めて宇宙の神秘と人間の心の不可思議さを旅しているような気分でした。
果たしてピクシーさんの正体は何だったのか、古代文明は本当に存在したのか。
その答えは、あえて物語の中では明確にしていません。
それは、この物語が「答え」を提示するものではなく、読者の皆様が、登場人物たちと共に「なぜだろう?」と考え、想像力を広げるための「問い」でありたい、と願ったからです。
私たちの住むこの世界もまた、解き明かせない謎と、説明のつかない不思議に満ちています。
もし、あなたの日常の中に、ふと「なぜ?」と思う瞬間があったなら、それは壮大な冒険の始まりなのかもしれません。もしかしたら、あなたの頭の中にも、宇宙大輔のような人物が住んでいて、何か面白いことを囁いているのかもしれませんね。
最後になりましたが、この物語を生み出すきっかけとなった、素晴らしい着想の数々に、最大限の感謝と敬意を表します。
そして、何よりも、この奇妙で、少しおかしな三人の科学者たちの旅路を、温かく見守ってくださった読者の皆様に、心からの感謝を。
またいつか、どこかの銀河の片隅で、彼らと再会できる日が来ることを願って。
筆者敬白
通勤電車発!Gラブ・トライアングル 宇宙大輔 @mi9467
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