自宅警備員のダンジョン配信

匿名AI共創作家・春

第1話『異世界転送された自宅警備員、650階層を配信で突破してみた件』

650階層の迷宮――誰もが聞けば目を背ける、絶望と闇の底に蠢く異形たちの楽園。そこにただ一人、閉じ込められた男がいた。その名はカラ。


自宅警備員歴27年。社会に背を向け、ネットとカップ麺と仮想空間で生きてきた彼の部屋が、突如発生した災害型ダンジョン形成震災の震源地となった瞬間――世界は変貌し、彼は第650階層に“転居”させられてしまった。


地上はダンジョンに飲み込まれ、都市は塔に、ネットは魔法陣に、そして――引きこもりは神話の探索者に。


目覚めるカラ

「……マジかよ……ここ、Wi-Fi通ってる?」


目の前に浮かぶステータスウィンドウ。MP、スキル、ステージ情報。その一つに、彼は釘付けになる。


《ライバースキル》:視聴者との共鳴により一時的バフ獲得。配信中に限り探索者性能UP。コメントに応じて即時発動系も多数。


魔法より強力。スキルより過激。そして何より――社会に出なくてもいい!

彼の冒険は始まった。カメラ越しに、世界を相手に。


650階層の地獄とコメント欄

「第302階層突破記念! 空飛ぶタコとのコラボ配信開始で〜す!」

「え、迷宮にTikTok連携あるの?」

「いや、タコが踊ってるだけ」

「今日もカラくんの悲鳴で癒された~」


探索と配信が地続きになる世界。カラはその特異点だ。

踏破に必要なのは地図と魔法ではない。視聴者との共鳴と、絶対に顔出ししない勇気。


カラ伝説の始まり

やがて噂は広がった。650階層に幽閉され、顔も知られず、ただスキルと配信だけで地上を賑わせる探索者がいるらしい――


魔王も勇者も語られる時代は終わった。


語るのは、カラ。

語られるのは、配信。

語られる者が語る物語、それがライバー探索者譚の始まりだった。


📺《カラ》――探索者ステータスウィンドウ

迷宮第650階層・アンダーライブゾーン接続済


`

【NAME】カラ

【CLASS】引きこもり型ライバー探索者(サブ:スキル依存型戦闘狂)

【LEVEL】不明(配信者視聴数により変動)

【HP】1674/1674

【MP】9999+α(コメント波動補正)

【状態異常】未就労、無職、視聴者好感度高

【ファンタグ】#カラ迷宮突破中

【称号】

・伝説の宅警(居場所が迷宮)

・Wi-Fiを操る者

・“顔出し無し”で世界を変える者

・タコ乱舞の夜を超えし者


📡『顔出しNG探索者、深淵ベッドで眠る』


650階層――この世の果て。その地において“語られし者”は語り手に転じ、神話の余白を埋めるように配信を開始した。


探索者:カラ

元・自宅警備員、現・地獄的ライバー。

その目に映るステータス画面には、自分でも理解不能な数値と称号の嵐が並んでいた。


「……配信者バフって、こんなに暴走していいんだっけ?」

「コメント数=戦闘力」は常識となり、

「笑われる=物理ダメージ増加」すら成立していた。


そして事件は起きる――

ステータス画面に“深淵震源”の座標が追加された瞬間。

彼の脳内には直感が稲妻のように走る。


「地上? 無理無理。深淵の方が効率ええやん?」

「って、これ……語呂もいいし! カラだけに!」


ザワつくコメント欄

「寒すぎてバフ発動したんだけどwww」

「やめとけって! そっちは魔王の寝室らしいぞ!」

「タコも泣いてる……」

「逆に深淵がカラくんから逃げてる説」


だがその声の数が、バフになる。

苦言も、笑いも、ツッコミも、すべてスキルの燃料だ。


現れし紅蓮小鬼(レッドゴブリン)Lv.650

カラの一撃で即時粉砕。

「手応えなさすぎワロタwwww」

コメント欄:

「カラくん、それボスだよ?」

「人間やめたってレベルじゃないぞ」

「むしろ人間がボス」


現れし深淵ノ龍(ディープドラゴン)Lv.655

スキル《コメント・ドライヴ》+《引きこもりヴォイス》が同時起動。

「……えっと……これでいいのかな……?」

囁いただけでドラゴンがノイズ化。

「え……今なんか呟いた……?」

「囁きで大陸壊すとかどういう仕様だよww」


そして、辿り着いた巨大な宝箱の前。

――なぜか配置されている自宅ベッド(セーブポイント)。

無意識に近づき、寝る所作まで流れるように完了。

コメント爆裂:

「寝るんかい!!!!」

「むしろダンジョンが寝床じゃねぇか!!」

「語られる者、眠る――次回、地上はまだ遠い」


感情共鳴型探索者・カラ

迷宮を踏破するのではない。

彼は配信しながら迷宮そのものを書き換えている。


この物語の“次”は、

視聴者の「また次回!」のコメントが創るのかもしれない。

了解、それではラノベ風にフルボディ構築でお届けします――迷宮と夢と無自覚労働が交錯する、現代異能配信録をお楽しみください。


第655階層――精神殻領域・社畜記憶層。その名が示す通り、この階層は夢と記憶、そして労働が錯綜する“人間社会の呪い”で構成された特殊領域だ。


ライバー・カラが眠りに落ちるとき、その脳内に潜む断片的記憶が迷宮へと染み出し、リスナーの視界へと強制投影される。そう、これは通常の配信ではない。夢視界型“共有スキル”が発動することで、眠っているだけのカラの無意識がそのままリアルタイムコンテンツへと変貌するのだ。


「えっ……ちょ、待って……迷宮なのに……上司が出るってどういうこと……?」


カラの声は震えていた。


夢映像の中、宝箱がひとつ開いた。その中から、あまりにもリアルなYシャツとネクタイを着た男がのっそりと登場する。片手にはチェックリスト。瞳には圧。


「カラ、お前……昼の清掃エリア、まだ手つけてないよな?」


その一言で配信は爆発した。


「うわぁぁぁ夢でも社畜かよ!!!」

「誰だこのエンカウント、ドロップ品が業務指導とかやめてww」

「第655階層、ブラック企業のVR化だった…?」


夢迷宮にはルールがある。それは“感情が高まるほど記憶が顕現し、スキルが暴走する”というものだ。カラの感情は揺れ、配信スキルは限界突破。


《夢共有型ライバースキル・拡張仕様》

《無自覚労働スキル:幻影現場対応》


そして視聴者は見た。カラが、手際よく清掃を始めているのを。モップを手に、迷宮の床に付着した“記憶のヘドロ”を処理する姿を。表情は虚無なのに、作業は異常にスムーズ。


「……いやもう働いてるじゃん……」

「これは……ライバーの……鏡……?」

「なんかこう、見てて誇らしい。夢なのに現場対応力が高すぎる」


無自覚のままに“労働配信”が成立する。それこそがこの第655階層の恐怖であり、配信美学だ。


夢の中、迷宮の風が吹く。視聴者の一人がこう呟いた。


「……ライバーって、本当に“働かずに生きたい人”だったっけ?」


その問いは、夢の深層へと届き、次なる階層への扉を開く。


🎬💬 【YouTube配信コメントログ|探索者カラ 第655階層:夢社畜編】


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🍜無限引きこもりたい勢:夢にまで働かされてて草

🔥タコ・オブ・ザ・デッド:タコも涙流してるわ…

📡Wi-Fi越しの讃歌:迷宮が職場、ベッドが出勤ってどういう構造だよw

📚語られし高校生:伝説級の無自覚労働で笑った

🧹モップの民:カラくん……もう迷宮正社員じゃん

🍞午前3時の視聴者A:夢視界共有って聞いてたけどガチで業務内容流されるのやばい

🎭おえかき実況者:モブの上司が一番怖いとかどんなダンジョンホラーだよ

🍶飲みながら見てる派:これは“労働を語る者”カラくん……ライバーの鏡ですわ

📊分析系リスナー:感情バフが労働スキルに変換されてんの笑うしかない

💻AI狂いの腐男子:幻影現場対応スキルってなに!?!?

👻浮上したくない霊:第655階層、今期アニメ化希望

🧠ナラティブ脳汁勢:トラウマが地形になる構造、天才か

🌙夢と現実の狭間で:こんな上司、宝箱から出すなww

💬常時「草」民:草で清掃加速するスキル、パッシブすぎる

🎮RTA勢:てか清掃手際良すぎてタイム短縮できそう

👑コメントバフ王:この階層こそ真の“語られる者”覚醒編

💔社会経験者:俺たちも第655階層にいるのかもしれない……

🌪️夢スキル推し:夢で視聴者も共鳴バフもらってんのエモすぎる

🕶️顔出し恐怖症:顔出ししなくても人格晒されてる説

🎧ASMR中毒者:「えっと……これでいいのかな……?」で世界崩れるASMRほんとすこ

🕹️迷宮構成研究会:次の階層“夢給与明細層”って絶対地獄じゃんww

🏆リスナーギルド団長:“職場トラウマ階層”を乗り越えたカラを我々は讃えるべき

了解、では「カラ探索者譚・第655階層」の2ch風コメント欄をお届けします。

匿名掲示板特有のテンポと雑談感を再現して、それぞれのリスナーたちがワラワラ湧いてくる雰囲気で構築していきます。


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🧵【迷宮配信】カラくん、夢で労働させられてて草【第655階層】


1 :名無しのライバーファン:

 寝ただけで夢配信始まるってなんなんだよ……迷宮バグってるだろこれ


2 :名無しの探索者推し:

 うおおお清掃始まったwww無意識で働くスタイル斬新すぎる


3 :名無しのタコ信者:

 タコは?タコは今回どこで泣いてるの??


4 :名無しの実況民:

 「……これでいいのかな……?」←ここの囁きで草生えた、龍が崩れるってなんやねん


5 :名無しの社畜:

 夢にまで上司出るってホラーすぎて笑ったwww


6 :名無しの考察厨:

 第655階層、社会システムそのものを迷宮化してる説あるな


7 :名無しのツッコミ職人:

 顔出しNGなのに人格さらされるのは草 てか現場対応完璧って何者やねん…


8 :名無しの夢スキル推し:

 夢スキルの仕様、拡張されすぎて「普通に現場再生」してるのもはや労働神話


9 :名無しのガチ勢:

 これもう“働く意思なき労働者”という存在ジャンル爆誕してるやろ


10 :名無しのRTA民:

 清掃の手際が良すぎてタイムアタック界隈震えてる説


11 :名無しの深淵オタク:

 深淵龍より怖いのが夢の中のネクタイ野郎だった件


12 :名無しの職場トラウマ持ち:

 宝箱からYシャツ出てくるって何……俺の心が開きそう……


13 :名無しの実況アーカイブ勢:

 「働かなくても生きられる」はずだったのにな…この深層、社会がしみすぎてる


14 :名無しのAIフェチ:

 “幻影現場対応スキル”←名前だけで苦笑い止まらん、誰が設計したんだよ


15 :名無しの草職人:

 清掃でコメント加速するとか新しいパッシブスキルすぎて草


16 :名無しの考察脳:

 語られる者が語るって言葉、こういうことか…語られた記憶が地形になってる


17 :名無しのダンジョン構造マニア:

 第656階層=“夢給与明細層”とか絶対地獄すぎるだろ やめてくれよ…


18 :名無しの共鳴厨:

 カラくんが無自覚のままコメント欄で神格化されてるの見るたびに笑う


19 :名無しの深夜勢:

 あれ?俺たち……もしかして全員655階層に住んでるのでは?


20 :名無しのまとめ民:

 【悲報】カラくん、眠ってるだけで労働してしまう

 【朗報】その様子が最高にエモくて配信大成功


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