青山翠雲氏の芥シリーズ最終作。(ほんとに最終かどうかは疑わしい)
是非 Ⅰ から読んで頂きたい大作である。
Ⅰ〜Ⅳまでは、世界的時事を盛り込んだSFファンタジーだが、このⅤは一味違うテイストになっている。
すなわち、その時事的要素は、このカクヨム におけるハートや星獲得に関するさまざまな問題点を鋭く指摘して、それを面白おかしく批判する構図=カク戦争になっている。
もちろん、青山翠雲さんの作品だから射◯はデフォルトであるが、今回の主人公は、セイシローとユリア。ん?どこかで聞いたことがある名前だって?それは気のせいです。
その二人が繰り出す技の名前にも注目してほしい。そして散りばめられたダジャレや細かい風刺にも。
なんか難しい言葉を駆使するのが青山流なのですが、根底に流れているのはすなわち男の性!それに尽きる!
そしてこの作品に関しては、流れているのは、創作への一途な愛であると読み解いた。それだけはきっと間違いない!
人は何故、創作をするのでしょうか。
その答えは人によって異なるのではあるのでしょうけれど、身の内から湧き出る意欲に突き動かされて、という人は多いのではないでしょうか。
しかし、創作欲によって書き始めたは良いものの、他者からの評価が気になってしまって右往左往した経験のある方も、また、多い事でしょう。
本作もそんな創作者の心をテーマとしている作品……のはずなのですが、やはりそこは『青山翠雲』氏。
明後日の方向からのアプローチといい、妙に格調高い前振りからの本編の内容といい、「この人にしか書けない」世界観を構築しています。
本作はシリーズ5作目。
シリーズを通して読んでみると、作者が書きたいものを描き切ったのだろう想像され、その点からも感動を覚えるはず。
癖はありますが、他では得られない読書体験となることでしょう。
平成時代を少年として過ごした諸氏には刺さるであろう、ギャグ小説シリーズです。
時事ネタあり、パロディありの小説群。一読の価値ありです。
ううむ、すごい、これはすごい。たまげました。
カクヨムのカルトヒーロー、青山翠雲さんの最新作。芥シリーズ完結編。フィナーレに相応しく、素晴らしい作品ですよ。ちょっと長めですが、第3話が特にお勧めですね。
物語は、終末世界で勃発したカク戦争で、そこに迷い込んでしまった青山翠雲氏が、なんでか都合よく記憶をなくし、例によってグラマー美女といい仲になって、異世界勢に立ち向かう文芸の旗を振り、総本山に乗り込むお話です。「北斗の拳」のパロディになっていますね。
よくまあ、こんな、ギャグのエキスだけ抽出したようなテンションMAXの文章を何千字も書けるものです。汲めど尽きせぬセンスの源泉をお持ちのようで、羨ましい限りです。
まだあと2話残ってますけど、思わずレビューコメントを書いてしまいました。
そのくらい面白くて、魅力的な作品だと思います。参りました。
これで★15というのが、本当に何が一体どうなってるのか分かりませんが、それが翠雲氏の旗振りの推進力になっているのかも知れません。
なお、わたくし自身は、異世界ファンタジーも書きますし、もちろん好きでもあることを付言したうえで、係争からそっと離脱させて頂きますw
読み手の好みに左右される面はありますが、これはお勧めです。
追伸 最後まで読んだところ、翠雲さんは、世界平和に繋がる素敵なフィナーレを用意されていました。やっぱり、完結済みの作品の途中で、レビューするものじゃありませんね。