第19話 シンプルイズザベスト!

 それからまた2日経ち、ついに14階層まで作れるポイントが貯まった!


 ということで、作っていく。


 まず目的をおさらいすると、14階層まで増やす目的は階層ごとにポイント制限があるから。


 そして14階層にした理由はそれが5000ポイントという大台に乗るから。


 5000ポイントというポイントが必要になったのは、強力な罠を散らして設置するため。


 一点集中型だと、強力な魔法を使う冒険者が徒党を組めば、簡単に攻略される恐れがあるからだ。


 というわけで、5000ポイントを使って、一点集中ではない、高級な罠を考えていく。


 といっても簡単だ。


 矢の罠(上):100ポイント


 があるのだ。


 カタログスペックだが、威力は通常の矢の罠の5倍。速さや射程距離も上がっているらしい。


 残念ながらスライムの代わりはないが、通常の5倍の性能を持つ矢の罠(上)。


 これと新しく考えた網網あみあみの壁、そして徘徊するミニゴーレム(300ポイント)とゴブリン魔導士(500ポイント)で勝負である。


 コンセプトは、シンプルに強い。シンプルイズザベスト、である。




 まず、ミニゴーレム5体にゴブリン魔導士2体置いていく。これで2500ポイント。


 あとは矢の罠(上)を10個置き、さらにカモフラージュにただの矢の罠(10ポイント)を50個ほど。

 これで計4000ポイント。残り1000。


 残りの1000ポイントは網網の壁やバネ罠、ゴブリンや矢の罠を埋め込むのに使うだろうから……ギリギリ。


 意外とギリギリだな⁉︎


 まあ生成器から生み出された魔物はポイント制限に引っかからないので、ゴブリンやスライムを賑やかしに入れるとして……


 まあ、いけるな。


 おれは矢の罠や矢の罠(上)を、試行錯誤しながら、設置していった。


 ちなみに14階層の広さは1階層の約2倍である。


 階層が深くなるごとに広さも上がっているようで、1階層下がるごとに1.05倍になっていくようなのだ。チリも積もれば山となる。


 広すぎて設置が大変だった。




 そして、皆さん気になっているであろう、網網あみあみの罠だが、まあ単純だ。


 ただ単に壁を網網に、至る所に設置するだけである。


 ただし、その奥に魔物や、矢の罠を置く。後はバケツ部隊も。


 ここまで説明すれば、これまでの壁と何が違うのか分かっただろう。


 そう。網網の壁は、壁越しに攻撃できるのだ!


 単純だって? うるさい。


 14階層のコンセプトは、シンプルイズザベストなので問題ないのだ。


 それにこの罠、単純だが強いぞ。


 網網の壁というのは、遠くから見るとその奥が見づらい。しかし近くからなら、見やすいのだ。故に冒険者が近づいて来る前に、一方的に攻撃できるし、定点設置型の矢の罠などはその視界の悪さに関係なく飛んでいく。


 ゴブリンの背の高さは、1mほどだから、下の部分だけに穴を開ければ、ゴブリンからは見やすく、冒険者からは見にくい窓となる。


 さらに網網なので、壁を作るのに使うポイントがその分安く済む。


 これぞまさしくシンプルイズザベスト。


 シンプル故に強いのだ。


 

 現在のポイント:798ポイント

 14階層まで増やすのに1万1000ポイント。14階層に罠などを整えて5000ポイント。ギリギリだったので、8~13階層は空っぽである。今後ポイントが入り次第、整えていく予定だ。



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