スカウト

取材者「有り難うございました」


カランカラン


マスター「ふぅー」


雪乃「マスターお疲れ様です」


マスター「雪乃ちゃんもお疲れ様」


雪乃「どのくらいで、雑誌が出来上がるんですか?」


マスター「確か一ヶ月だったかな?」


雪乃「有り難うございます。発売したら購入しよう」


マスター「あ!雑誌出来たらくれるそうだよ」


雪乃「なんだか悪いです」


マスター「出演したし良いんじゃないかな?あ!出演料も、貰えるみたい」


雪乃「え?ますます雑誌を貰うの悪いです」


マスター「いいから貰っておきなさい」


雪乃「は、はい」


一ヶ月後


ガチャ...バタン


雪乃「おはようございます」


◇◇◇


マスター「雑誌出来てるよ。はい…これ雪乃ちゃん用ね」


雪乃「有り難うございます」


各事務所では、朝から慌ただしかった。


AD「はい…この子は、一般人でして...誰かは分かりません」


その原因は、雪乃の事を知った世間は芸能人なのかと朝から電話が鳴り響きパンクしていた。


各事務所のどの事務所にも、雪乃が欲しいと声が上がっていた。


若手の多い事務所の社長が立ち上がった。


社長「我々が、この子をスカウトするぞ!」


社員全員「はい…分かりました」


社長「私自信が、スカウトしに行ってくる」


ざわざわ


ガチャ...バタン


社員「社長自らって事は、相当のお気に入りね」


社員「ああ…間違えない」


カランカラン


雪乃「いらっしゃいませ…好きなお席へどうぞ」


マスター「え?明智先輩?」


明智「まさか林田か?」


雪乃「え?マスターのお知り合いですか」


マスター「ええ…そうよ。中・高の時の先輩よ……今じゃ知らない人はいない有名なルーティの雑誌の社長よ」


雪乃「ルーティ?」


マスター「まさか…雪乃ちゃん知らないの?」


雪乃「はい……すみません」


明智「あはははは…今時私を知らないJKがいるとはね。何大丈夫さ…その方が新鮮でいい」


雪乃「本当にすみません」


明智「謝る事じゃ無いさ」


マスター「先輩が来たって事は、雪乃ちゃんをスカウトに来たのね」


明智「相変わらず鋭いな」


雪乃「え?あの…スカウトって?」


明智「これは、失礼!ルーティの雑誌の明智彰だ。君をモデルとしてうちの事務所にスカウトにきた…どうかな?」


雪乃「やってみたいです。マスターいいですか?」


マスター「うちは、掛け持ちの仕事しても問題ないよ」


雪乃「有り難うございます。あと、両親に聞いてみないと」


明智「勿論だ。何時にバイトおわる?」


雪乃「今日は、17時です」


明智「分かった。また、来るよ……アイスコーヒーブラックで」


雪乃「かしこまりました…失礼します」


雪乃「マスターアイスコーヒーブラックでお願いします」


マスター「はーい」


雪乃「お待たせしました。アイスコーヒーブラックです」


明智「有り難う…いただくよ」


雪乃「ごゆっくりどうぞ」


カランカラン


雪乃「いらっしゃいませ…あ!お兄ちゃん」


秋斗「今日も来たよ」


雪乃「有り難うございます。お好きな席へどうぞ」


秋斗「有り難う…アイスコーヒーとエクレアで、お願いします」


雪乃「かしこまりました…マスターアイスコーヒーとエクレアお願いします」


マスター「はーい」


明智ぶつぶつ「兄妹で、美男美女とはこれは売れるぞ」


雪乃「お待たせしました。アイスコーヒーとエクレアです」


秋斗「いただきます」


マスター「雪乃ちゃんもう上がって良いよ」


雪乃「え?でも、まだ時間じゃないですよ」


マスターの目の先を見ると、明智がキラキラした顔でこちらを見ていた。


雪乃「……分かりました。では、お先に失礼します」


秋斗「じゃ一緒に帰らないか?」


雪乃「……………分かった」


明智「さて、私も出るとしますかね」


ガチャ...バタン…カランカラン


雪乃「お待たせ」


秋斗「待ってないさ」


明智「大丈夫です」


三人は、鈴宮家に向かった。


秋斗「誰だよおっさん」


雪乃「お兄ちゃん失礼だよ!明智さん失礼しました」


明智「大丈夫だ。私は、こいいう者です」


内側ポケットから名刺を、2枚出し秋斗と雪乃に渡した。


秋斗「ルーティ雑誌の社長さんか…で、俺達に何のようさ」


雪乃「着きました。此処が私達の家です」


明智「ああ…有り難う」


ピーンポーン


パタパタ


千代子「はい…鈴宮です」


明智「初めまして、明智彰と申します。お子さんに用が有りまして、今、お子さんと一緒にいます」


千代子「分かりました」ガチャ


千代子「いらっしゃいませ...明智さん…お帰り秋斗、雪乃、さぁどうぞ中へお入り下さい」


明智「お邪魔します」名刺を渡し


千代子「有り難うございます」


秋斗・雪乃「ただいま」


雪乃「明智さんこちらにお座り下さい」


明智「ああ…有り難うございます」


千代子「今、お茶淹れますね」


明智「お構い無く」


お茶を出し


千代子「秋斗・雪乃も座りなさい」


秋斗・雪乃「はい」


千代子「ルーティ雑誌の社長さんは、うちの子に何か御用ですか?」


明智「明智で、お願いします」


千代子「明智さんまさかうちの子達を、スカウトに来たとか?」


明智「話が早くて助かります。まず、娘さんがこちらの雑誌に載りましてね」


千代子「雪乃、雑誌に載るなんて聞いてないわよ」


雪乃「ごめんなさい…反対されると思ってたまっていたの」


千代子「はぁー…雪乃がしたい事なら反対はしないわ。でも、だまっているのはよく無いわ…必ず相談して、で…秋斗まで何故?」


明智「雪乃さんと秋斗君を見た時に、魅了されて是非とも、兄妹でモテルになって欲しいと思いました」


千代子「有り難うございます。私、個人の意見では、子供達のしたい様にして欲しいので大丈夫です。ですが、主人が帰って来たら家族で話してみます」


明智「分かりました。連絡は、いつでも大丈夫です」


千代子「有り難うございます」


明智「では、失礼します」


千代子・秋斗・雪乃「今日は、有り難うございました」


明智「良いお返事待ってます」


ガチャ...バタン










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