付録
あとがき
1. ワールドラヴァー
当時のブログのタイトルです。
高二の不登校明けた頃からなんだかすごく世界が愛しくなっちゃったんですよね。どんなことだって赦してあげられる気になって、その独自の思想を展開して宗教勧誘から逃げ切ったりしていました。とはいえ、人生は山あり谷ありですのですぐに「こいつだけは本当に絶対に許せない……」という学友に出会うことにはなるのですが……。
作品集終盤の詩は当時の寝苦しい夜の夢がぎゅぎゅっと詰まっています。
◇
「挨拶」20110107
「遅刻」20110108
「Golden Afternoon」20110125
「バレンタインである意義は特にありません」20110217
「水族館の化石」20110228
「邂逅」20110306
「本と魔物」20110308
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「pray」20110313
当時の私には(総合的に)こういうものを書くくらいしかできず本当に無力を感じました。誰もが辛い時期だったなとは思うんですが、やはり被災地の方たちの体験がなにより想像を絶するものだったでしょうから……。この作品の不完全さについて考えるとき、祈りというものの効力についても考えます。
東日本大震災で亡くなった多くの方、被災されたみなさまに改めてお悔やみとお見舞いを。その後の震災や、海外の紛争などにも、同じだけのものを申し上げたいと思います。
◇
「plum」20110321
「隅から蝕む」20110325
「飽和的焦渇トラジコメディー」20110328
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「アゲイン」20110407
書いたきっかけって全然覚えていないんですけど、保健体育などで話を聞くたびにすごく辛いことだな…と思っていたのはなんとなくあります。先生のうちの一人が、先輩がシンナーをやっていて久しぶりに見た時には木の根っこを叩きながらなにか話しかけていた、という話を聞かせてくださったんですけど、会話が出来なくなることってこの世の不幸のひとつだと思います。薬物とかだけじゃなくても、なんか変な宗教にはまってしまったとか陰謀論にはまってしまったとか、こう、悔しさがありますよね。親しければなおのことそうだと思う。
作品の話に戻りますが、まだ社会に出る前なので全然福祉に繋がる発想が出てこなくてそれも悔しいです。とりあえず何かあればみんな福祉課に行くんだよ。警察や病院にも相談するんだよ。来世は観朋もそうすると思いますのでどうかよろしくお願いします。
◇
「冷えた白パン」20110601
今日見た夢の話シリーズの一つです。ほぼ夢の通りに書いていますので、それどうかな…って部分も多々ある。だけど欧米的な愛の情熱みたいなものがこう……私の中から出てくるものとしては珍しかったので、なんとなく大切な気がして残したもののように覚えています。
◇
「死ぬんなら山の中がいいかなー」20110801
当時は「死ぬこと」もまだ自由の範囲だったのかもしれないな、なんてことを思いました。いや、やっぱり不自由なんですけれども、大人になってからの方がいろんな制約が増えるような、責任が伴うような、そんな感覚があります。
◇
「dependent」20110817
「ハンド・オーバー」20111001
「夜更かしを始める」20111003
「さん、に、いち、」20120101
「咆哮するいきものに捧ぐ」20120302
「The face」20120313
「夢が追い立てる」20120411
「in forest」20120505
「un,」20120907
「秋の夜とほしめがね」20120924
「First」20121012
「夢の中の夢と願いを叶える悪魔」20121027
「未だ迷子」20121125
「帰還」20121208
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連作「P-COLOR」
20120102-20120227
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所感
人はいつか死ぬのでしょうけども、出来れば納得のいく死であってほしいと思うのは思考とか心理とかそういうものの賜物なのかなと思います。この作品たちを書いた頃にはたぶん、人は意外と優しいので全く知らない赤の他人であっても死んだら悲しんだりするのだなと考えるようになっていたのですが、これは未だに変わらないです。
希死念慮もちらちらと窺える(し、今後の作品にも嫌というほど出てくる)のですが、やっぱりある程度納得のいく死であったほうがいいなあというのがいつも一つの反作用になっている気がします。
まだまだ拙くもありながら、哲学の真似事のようなことばかりは日夜繰り返していたので改めて思うことや感じることもある季節でした。幸せだったような気がするけどもう戻りたくはないです。私にとって、知らないことだけでも満足して「この世は美しく平和だ」と謳うことは、簡単だけどなんだか悲しかった。
作品集「ワールドラヴァー」 外並由歌 @yutackt
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