第22話 電話

電話がなったので出た。緊張するな


「も、もしもし?」

震えたような声で呼び掛けてきた


「もしもし、寂しくない?」

1番最初に確認したかったことは有紗は寂しくないのか疑問だったので聞いてみたら


「寂しいに決まってるよ。早く外出たい」


入院生活が苦なら行きたいところだけど骨折してしまったから行けない。ほんとなんであんなことしたんだろうと後悔の念が強くなる一方だった


「ねぇ?骨折しちゃったの?」


ギクッと体が飛び上がりそうだった


「誰から聞いたの?」


「あいらさんから聞いたわ。あなたってそういう人だったのね」


電話越しに有紗はクスクスと微笑んでいた


「笑っておけ、」


「一輝、私の方の病院来たいと思っているわよね?」


「なんでバレた?心読めるん?」


まじでびっくりした。女子って怖いな


「流石に分かるわよ。骨折したって聞いた瞬間にね」


「骨折して悪かったよ」


「冗談よ」


「単なる独り言なんだけど、久しぶりに有紗と話せた感じする」


「それ私も思った」


「なんか嬉しい」


僕たちは一時間程の電話を楽しんだ


「そろそろバレそうだから落ちるね!」


「分かった」


「じゃあね。」


と電話が切られ僕は余韻にふけっていた


「楽しかったな」


「一輝そろそろ寝なさい!」


「はーい」


という声で布団から立ち上がり、松葉杖を使って歩き、洗面所に行き寝る準備を始めた。やばい楽しかったせいで今日寝れないかもしれないと思っていたがすぐに眠りについた


やはり睡眠欲には勝てないな


朝になり、1つのメールが来ていた


「ねぇ?昨日の電話私どうだった?」


「え?変わってなかったよ?」


「なら、よかった」


え?と思いつつ学校に行く準備をする

まあ車で送ってもらうんだけど



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る