一日中

あゆやか

私はテーブル

 私はテーブル。

 この時間はいつも朝。

 あなたが起きてくる朝。

 私の上にご飯を置いて食べる家族のなかのあなた。

 今日はパンなんだ。

 珍しいね。

 いつもご飯なのに。

 いい香りだね。

 焼けたパンの香りが辺りを包む。

 あなたは答えない。

 私はくちなしのテーブル。

 あなたは口のある人間。

 外は明るい。

 快晴の空。

 あなたの顔は暗い。

 私はテーブル。

 この時間は朝。

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