未練———執着と寂寞

折上莢

未練———執着と寂寞

 「好きな人ができたの」そう笑うきみに手を伸ばした おいてかないで


 真夜中に未練の指輪振りかぶる 星にしたいのにできなかった


 微睡みでフォロワーの増減を見る きみはまだわたしの手の中に


 きみからの連絡を待つ午前二時 見下ろす月が嘲笑ってる


 ずるい にくい うらやましい きみの隣にいられることが、こんなにも


 甘い桃のパルフェが口に残った 記憶のきみはずっと笑って


 夢に見たきみとの未来 虚しさで目覚めた頬は涙に濡れて


 雨音が思考の全て支配する 来ない返信積もる寂寞


 「今日が終わってほしくない」投げかける街灯の下きみに未練を


 月に乞うもう許してよ捨てたいよ今日も膨らむきみへの想い

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未練———執着と寂寞 折上莢 @o_ri_ga_mi_

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