最強影使いの田舎のダンジョンでのんびりライフ!〜のつもりだったのに、いつのまにかSSS級美少女達とドッロドロに爛れた毎日を送ることになった件。〜
掲示板回&第2話:【迷惑系配信者】vs【野生の殺人鬼】
掲示板回&第2話:【迷惑系配信者】vs【野生の殺人鬼】
ダンジョン配信者総合スレッドpart1023
453:名無しのダンジョン好き
やっぱり地上の迷惑系配信者とダンジョンの迷惑系配信者は一緒にすべきじゃないと思う
地上だと迷惑程度でもダンジョン内なら死ぬし
454:名無しのダンジョン好き
迷惑系に走るのは実力がないやつばかり
ダンジョン内だとマトモに法律が機能してないからって初心者狩りみたいな嫌がらせしてるやつとかいるし
軽井レンジとかな
455:名無しのダンジョン好き
レンジはB級だから普通に実力派なんだよなぁ
実力はあるのに雑魚狩りが好きな真正のカスがレンジ
456:名無しのダンジョン好き
余計ダメじゃねえかwww
457:名無しのダンジョン好き
普通に探索した方が実入りもいいし評価も上がるのに嫌がらせに徹する剛のもの……それが軽井レンジ……
458:名無しのダンジョン好き
そもそもアイツ収益化してないというね
だいたいの炎上系は人気になりたくて失敗したか、炎上によって知名度を上げることで収益を上げることを目的にしている……だが奴は違う
純粋に嫌がらせが大好きなんだ!!
459:名無しのダンジョン好き
普段炎上系は儲けさせたくないから無視してるけどレンジだけは見れる
アイツは視聴数一桁の時代から無限に嫌がらせ動画の投稿を続けている怪物だから俺たちの反応なんて無意味なんだよね
460:名無しのダンジョン好き
案外ファンが多いなレンジ……
461:名無しのダンジョン好き
カスにはカスのヒーローが必要なんだよ
でもそいつがモテたり儲け出したらムカつく、だから世俗の俗欲を捨て去った軽井レンジを応援するんだよね
まるで幼稚園の頃、特撮に齧り付いていたように
462:名無しのダンジョン好き
軽井レンジって坊さんの修行みたいなスタンスで嫌がらせしてるんだ
463:名無しのダンジョン好き
迷惑系と言えばシタローは?
464:名無しのダンジョン好き
アイツは人気者になりたいの見え見えでダサい
465:名無しのダンジョン好き
悪としての格が違う
466:名無しのダンジョン好き
人気を求めれば求めるほど遠ざかる……かなしい真理だね
467:名無しのダンジョン好き
そんな深い話か……?
468:名無しのダンジョン好き
話してたらレンジの配信はじまた
ファンとしては嫌がらせに成功しても楽しい、失敗しても嬉しいで得しかない
469:名無しのダンジョン好き
稀に返り討ちに遭うのがいいよね
作業用BGMに出来る
470:名無しのダンジョン好き
レンジよりも邪悪なスレ民が出て来たな……
471:名無しのダンジョン好き
お、第一探索者発見だ
ソロの初心者って珍しいな
472:名無しのダンジョン好き
モンスター一体も倒してないってガチの初心者じゃん
473:名無しのダンジョン好き
あれ? でも、剣に血が付いてない?
474:名無しのダンジョン好き
なんだぁ、人の血かぁ
そっかそっか
475:名無しのダンジョン好き
……そっかあ、モンスターは倒したことないって言ってたけど人を斬ったことはないって言ってないもんなぁ
476:名無しのダンジョン好き
レンジ顔真っ青で草
神回か?
477:名無しのダンジョン好き
めちゃくちゃいい笑顔の青年だなぁ(白目)
478:名無しのダンジョン好き
!?
するのか!? 嫌がらせを続行するのか!? レンジ!?
479:名無しのダンジョン好き
すげえやつだよレンジ
野生の殺人鬼相手に立ち向かうなんて……!
480:名無しのダンジョン好き
野良殺人鬼強え
481:名無しのダンジョン好き
野良殺人鬼こわ……
482:名無しのダンジョン好き
【驚報】野良殺人鬼さん、モンスターを倒す前に人間を二人倒す
483:名無しのダンジョン好き
神回
484:名無しのダンジョン好き
SNSでもバズってる
485:名無しのダンジョン好き
軽井レンジ……いいやつだった……
いやいいやつではなかったな?
◇◆◇◆◇◆◇
丹三郎さんの怪我を治すためのポーションを得るため、ひとりでダンジョンを潜っていると変わった人が声をかけてきた。
どうやら初心者に親切にするタイプの配信者らしいが……なんか唐突に話している途中で襲われたので剣の腹でこづいたら伸びた。
「いったい何なんだ……」
「きゅう……」
放置していくわけにもいかないので倒れている配信者を持ち上げて、地上に戻ってから救急車を呼ぶ。
「あっ……」
救急車の人と目が合う。
一日に同じ人と二度も会うと思っていなかったのか少し気まずそうだ。
「ど、どうも」
「い、いえ」
謎のやり取りをして配信者を引き渡す。
まぁダンジョン内だし、配信していてあちらから襲ってきたのだからしばいたのも問題ないだろうが……なんだったんだ? あの……女の子。
気を取り直して、おじさんのポーションを手に入れるためにダンジョンに潜り直す。
一応、探索者の基本は調べてきた。
無理は禁物、簡単に帰れる範囲で戦う。ダンジョンの地形を把握する。
……と、まぁ、映画館の映画の中のような景色──ジャンルは一応はパニックホラーなのか、足の生えたサメが全力でこちらに向かってくる。
一応は初陣ということになるが……あまり緊張はないというか「ああ、まぁ低階層ならこんなものか」という印象が強い。
スッと、ケーキをカットするように襲ってくるサメに剣を入れて、滑らせるように引く。
真っ二つになったそれを見て、斬った感触を確かめる。
やれるな、と、感慨もなく思う。
低い跳び箱を見て飛べそうだなと思うような、小学生の算数ドリルを見るような感覚だった。
切ったサメは光の粒になって溶けていき、石を残していく。
「これが魔石か。色付きガラスみたいで綺麗だな」
同じような足の生えたサメを切ったり、色違いのサメを切ったり、なんか頭がふたつや三つあるのを切ったりしながら学校を回るが、サメが出ること以外は特に不思議なところはなくどこに進めばいいのか分からない。
それにしても……本当に苦労らしき苦労がない。
まぁ簡単なダンジョンというのもあるだろうが、丹三郎さんの言う通り才能もあるのかもしれない。
けど……あんまり探索者で人気者になりたいとかそういう気にはなれないな。
もしかしたらそういう活躍とか人気とか大金持ちとかに届くのかも……と、考えて浮かれそうになった頭に、丹三郎さんやルイちゃんの顔を思い出して都合のいい妄想が止まる。
……ダンジョン探索者は人気者になれる職業で俺もそれには惹かれるところはあるが、たぶんそれだと満足しないというか……ルイちゃんと話す時間が取れなかったら寂しくなりそうだ。
あと少し確かめて、収入などを鑑みて探索者一本でやれそうならそれでもいいけど、夢に向かって全力という気にはなれない。
取らぬ狸の皮算用だけど、忙しくなったら話をする時間も取れないしな。
そんなことを考えながらやたらと大きなサメを倒すと、その場に少し大きめの魔石と何かの瓶が落ちる。
「ドロップアイテム……運がいいな」
正確には鑑定に出す必要があるが、おおよそは瓶の形と中身の色で判断がつくとネットで書いてあった。
これはおそらく狙いの品、怪我を治すポーションである。
体力はまだまだあるが……まぁ帰るか。
ダンジョンの外に出て、魔石やドロップアイテムの鑑定などをしているところに言って魔石を渡し、機械に表示された値段を見て「はっ」と声を上げる。
「18万……5400円? えっ、ほぼ20万? マジで? あれだけで?」
魔石は高く売れるとか探索者は才能があれば儲かるとか聞いたが……一日というか、数時間で……これ?
目をパチクリしていると、女性は淡々と俺に告げる。
「鑑定の結果、ポーションであると判明したので32万円で買い取らせていただくことも出来ますが」
あまりの額に頷きそうになり、慌てて首を横に振る。
いや、丹三郎さん、結構頭をざっくりやっていたので傷口からの感染症などが不安だ。
俺には傷の具合は分からないが、最悪死ぬかもしれない。金の問題ではなく、届けに行くべきだろう。
とは言え、大金に後ろ髪を引かれながらも俺は世話になっているおっさんのために病院へと向かったのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます