砂の書〜震えの章〜 (預言)

『この章は、未来、すなわち第四の泥について言及している。』


 星はいまだ癒えていない。

 三度の泥は、星にとって『膿』にすぎぬ。

 四度目の『震え』は、必ず来る。

 その兆候を見逃すな。


 砂漠の獣らが、理由なく海を目指し始めたら、それは『震え』の始まり。

 翠点の水が、甘い匂いを放ち始めたら、それは『泥』が目覚める兆し。

 夜空の星々が、赤く瞬き始めたら、それは『陽』が再び海を奪う前触れ。

 そして――地下の『遺骸』が、我ら『獣』に呼びかけ始めたら、その時、星は四度目の『浄化』を始めるだろう。


 獣よ。泥に沈むか、砂を掴むか。

 備えよ。我らの時代は、常に瀬戸際にある。

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