Rank10〜
MoA:Rank10「vsブラック」
ごきげんよう、マイグラント。
ここからは上位帯との戦闘になります。
いよいよ“MoA”も佳境に……
あなたの闘い、強さを、存分に焼き付けるとしましょう。
次の相手は識別名“ブラック”
彼は滅亡後の世界にて、ギルドランキング第三位に位置する人物であり、パワードスーツを着込んだ兵士としては最上位に位置する戦士です。
彼の武装はまるで一対一だけを想定したようなコンパクトで並程度の火力のものが中心であり、わずかに見せた隙をどこまでも割り開くという意味ではあなたにコンセプトが近いのかも知れませんね。
以上となります。
シルヴィアは、あなたの働きに期待しています。
エンドレスロール 政府首都アルマ上空・ギルド主力戦艦
突風の吹き抜ける甲板で目覚めると、奥に見えるカタパルトを破壊しながら漆黒のパワードスーツに全身を包んだ人物がこちらに急接近し、甲板に火花を散らして着地する。
「全てを焼き尽くす、怨愛の修羅……」
ブラックはブースターを切って排熱しながら、姿勢を整えてこちらに向く。
「君がそれだったとは、世界は私の想定を遥かに超えているな、ホワイト。
数十億の命を奪い取った責任は、君に取ってもらうとしようか」
左腕の独特なブレード発振器を起動すると、それに伴って彼の全身の武装が起動する。
「例え、あの平和を維持した先が、世界の壊死だったとしてもだ」
右手に装備した三点バーストのハンドガンを撃ち、弾速の極めて速い初弾こそ受けるものの、続く二発を右への移動で避け、こちらの右腕のアサルトライフルから弾丸を垂れ流しながら、衛星軌道のように動く。移動先にハンドガンを置いてこちらの切り返しを強要しながら、ブラックは左肩の中型オービットを展開してそこから実弾をマシンガンのように連射して圧を掛け、こちらが左肩のガトリングを開放して同じような口径のオービットと相殺し合う。だが大口径のハンドガンのそれは阻めずに当たり、ガトリングの冷却が必要になる寸前でブラックが急に速度を上げて接近し、チャージしたブレード発振器を起動して両刃剣とし、前方で高速回転させて銃弾を弾きながら肉薄していく。接近しきったところで両刃剣を振り被るが、そこでこちらの右肩の二連グレネードキャノンを発射し、直撃を受けつつも斬撃を与え、すぐに瞬間的ブーストで後退していく。軽量な構成ゆえにみるみる内に距離を離し、そこから右肩の二連ミサイルポッドを展開し、鋭利な鉄塊のような物理ミサイルを射出する。緩やかなホーミングをしながら凄まじい速度で飛翔し、こちらは右側に瞬間的ブーストを行うことであまりの速度によってろくに追尾せずに着弾する。続けてハンドガンを連射しながら再び距離を詰めてオービットを展開、それの連射によってハンドガンのリロード時間を稼ぐ。今度は二連グレネードキャノンを敢えてオービットの射線に巻き込むように撃ち込み、砲弾が実弾を貫き爆発させ、衝撃を嫌ったブラックが回避行動を取るのに合わせてガトリングの弾丸を正確に注ぎ込んだ上でバースト射撃に変えたアサルトライフルで追い込んで衝撃の許容限界を飽和させて姿勢を崩させ、そこに前へ瞬間的ブーストを行ってからフルチャージの強化パイルバンカーを打ち込み、撃針で貫いて吹き飛ばし、連鎖爆発に巻き込む。
「やるな……!
流石は怨愛の修羅……!」
ブラックは腹に空いた大穴を隠し持っていた緊急補修用の回復魔法で癒やし、咄嗟に張っていたエネルギーシールドを解除する。
「だが……世界を裁くのは、君のような世界の意志じゃない。
この世界を導くのは……私だ……!」
再び物理ミサイルを放ちながら右斜め前へ飛び出し、こちらが躱すと即座にハンドガンを連射しながら詰め、反射的に二連グレネードキャノンを撃ち込むと素早く切り返して全速力で突っ込み、こちらも同じように突っ込みながらアサルトライフルとガトリングを連射し、あちらは両刃剣で弾丸を弾きながら両者接近しきり、強化パイルバンカーを打ち込もうとしたところで両刃剣によって切断され、拳が空を切ったところで両刃剣を振り返して滅多切りにし、更に翻りながらの連撃を受けて姿勢を崩され、蹴りで追撃しようとしてきたところで咄嗟にこちらは胴体部を連結して衝撃波を解放し、直撃によって姿勢を崩したところに武装を全てパージし、右拳であちらの顔面を撃ち抜いて吹き飛ばし、ブラックは辛うじて着地して両足で堪えるものの、耐えきれずに片膝をついて崩れる。
「届かなかったか……」
そう呟き、間もなく絶命する。
『“ブラック”の撃破を確認。
お疲れ様でした』
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