MoA:Rank22「vsマルス」

ごきげんよう、マイグラント。


次の相手はTA“バーニングバースト”

識別名“マルス”


彼は廃星ネレイデスに先遣隊として投入されたムスペル重工業TA部隊の隊員の一人で、同部隊の指揮官でもあった人物です。

彼は企業標準機を極めて好んでおり、自身の活躍が、ムスペル重工業の地位の向上、無償の宣伝活動になると信じて獅子奮迅の振る舞いを見せていたようです。


以上となります。

シルヴィアは、あなたの働きに期待しています。
























 エンドレスロール 処女残骸

 頽れた機械竜の残骸の上で、眼前に立つ重装二脚TAと向かい合う。

「そんな装備でこの星に来るものが居たとはな」

 マルスは一目で見てわかる極端な重装備であり、物理的な衝撃に対して覿面な効力を発揮するだろう装甲に包まれている。

「だが、滲み出る圧倒的な覇気……只者ではない。

 化物か……?

 まあいい。私はいつも通りにやるだけだ」

 ブースターを吹かし、マルスはホバーで動き始める。同時に左腕に装備していた重機関銃をこちらへ乱射しつつ、右肩の十六連装垂直ミサイルを合わせてくる。こちらは両肩部の追加ブースター含め全てのブースターを一気に点火し、空中へ飛び出しながら超高速で滑っていく。

「軽量機か」

 追尾しきれない垂直ミサイルが地面に虚しく着弾し、重機関銃の凄まじい弾幕も置き去りにして飛び回る。マルスは慣性をつけたまま飛び上がって上昇し続けてこちらを下に捉え、左肩の拡散バズーカで撃ち下ろしてくる。こちらは細かく噴射方向を制御して砲弾の合間を縫って進み、右腕のレーザーマシンガンで空中で制止したマルスへダメージを蓄積させていく。マルスはそのまま全速力で突っ込み、装甲のコーティングに任せてレーザーを弾きつつ、重量を全て載せた左蹴りを追加で加速しながら繰り出す。だがこちらも後退しながらレーザーマシンガンをリロードしつつ、追加で後方に瞬間的ブーストを行って回避し、その瞬間に前方へブーストして左腕の蒼光ブレードを起動して横に斬りつけ、全身のブースターを使って前転しながら縦に斬りつけてあちらの装甲を削り取り、すぐにレーザーマシンガンを至近距離で当てながら後退する。マルスはすぐに制御を取り戻して右腕の大型ショットガンを撃ち、重く大きな散弾がいくつかこちらの身体を叩いて動かし、重機関銃で追撃、更に拡散バズーカも重ねてくる。

「手動入力は好かんが」

 マルスは重機関銃で弾幕を張りながら着地してエネルギーを復元しつつ、同じように空中を滑りながら逃げるこちらへ十六連装垂直ミサイルを発射する。八発は前と同じように機械制御のホーミングでこちらに向かい、残る八発が不自然にばらけて注いでくる。マルスはこちらが横移動を行った瞬間に全速力で詰めつつ大型ショットガンを放ち、加速度のついた散弾で姿勢を崩そうと狙い、回避されたところで前進をやめて着地し、こちらもエネルギーの復元のために着地したところのすぐ背後にばらけた垂直ミサイルが落ちる。そこに拡散バズーカが放たれ、回避しながら前進して蒼光ブレードで斬りかかる。だがマルスはその瞬間に胴体部をジェネレーターに直結して装甲を展開しつつ、機体を丸ごと包むエネルギーシールドを発してブレードを受け止め、反撃に左蹴りを直撃させて吹き飛ばす。追撃に大型ショットガンを重ねられ、トドメとばかりに重機関銃を連射を浴びる。間もなく身体の制御を取り戻してすぐ斜め前方にブーストして飛び出し、マルスは後方に瞬間的ブーストを行いながら垂直ミサイルを斉射し、躱しながら急降下して蹴りつけ、シールドに阻まれながら胴体部を連結して生命エネルギーを衝撃波として解放し、シールドを剥ぎ取りながらマルスの体勢を崩し、フルチャージした蒼光ブレードを叩きつけ、続く光波で飲み込んで両断する。

「ふむ、負けか……」

 マルスはそう呟きながら、機体の爆発に巻き込まれる。

『TA“バーニングバースト”の撃破を確認。

 お疲れ様でした』

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