希望

葉月 陸公

遺書

第1話

 遺書



これが読まれているということは、私の自殺は成功したのでしょう。


私と関わりを持ってくれた人たちへ。

今まで、本当にありがとうございました。


私の自殺に関しては、誰が悪いんだとか、何がきっかけだとか、そういうのはありません。

ただ、私は生きるのが下手くそで、上手な生き方なんてわからなくて、もう生きること自体が苦痛になってしまって、疲れてしまったんです。本当に、それだけなんです。


迷惑ばかりかけてごめんなさい。期待を裏切るような真似をしてごめんなさい。嘘をついて、ごめんなさい。何もできなくてごめんなさい。


みんなが思うほど私に価値なんてありません。どうか私のことはさっぱり忘れて、みんなは、上手に、幸せに生きてください。


十八年間、ありがとうございました。

お先に失礼します。おやすみなさい。



 有賀 希望

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