第4話 恋愛カードの噂

そして私出恋みのりは、今度はあまり横暴じゃないやり方で

情報収集をする事にした。

5時間目後の休み時間、廊下に出向いて、

購買に向かう。

ジュースを買おうとしている男子に、

「あの恋愛カードの噂、知ってませんか?」

「あ?なんだそれ?お前に話す気ねえよ!」

「やっぱり、精神掌握!」

私と目を合わせていた男子は、立ち止まって私の指示や質問が効く状態になる。

「な、なんだ...」

「では、貴方はカードの事、知っているんですね。」

「...知っているよ。」

「教えてください。」

「あいつのせいで俺は大変な目にあったんだ!この畜生!」

「おちついて。」

「カードの指示通りに動いて俺は彼女を得た。そうすると金を請求してきて、無視したら俺がテスト中に漏らしたって噂が流れ始めたんだ!だからカードの野郎は嫌いだ!」

「因みに額は?」

「2万。」

「絶妙な額ですね。」

「俺のバイト代が彼女一つで吹き飛ぶんだぜ!?そりゃねえよ!」

「女としては、もう少し大事にしてほしいですけどね。因みに指示の内容はどんな感じだったんですか?」

「体育館裏に来いって書かれたカードに従っていくと、頭の中に話かけてきたんだ!

あなたの恋愛したい女子と結んであげるって言って、そういわれてから意気揚々と告白したら本当に成功したんだ。」

「なるほど、やはり何かイヴリンゴの能力。取り合えず、ありがとうございました。」

そう言って、みのりは元の教室に戻っていく。

「っはっ!体と言動が自由になった!」


そして教室

「やあ、みのりん。」

「よう、大くん。」

「大くん?誰だいそれは。」

「貴方がみのりんって呼ぶから私も大くんって呼ぶ。それでどうですか?」

「いいだろう!みのりん。大くんって呼びたまえ!」

「じゃあ大くん、噂を辿っていくと、声を頭の中に聞こえさせる力を使っていた事を聞いたの。これはイヴリンゴの能力を使って起きた出来事よ。」

「んー、少し怪しいねえ。」

「何が?」

「恋愛を確実に成功させる人間だが、それはむしろみのりんの能力だ。なにかトリックがある気がする。僕のカンだけどね。」

「なるほど、確かに恋愛を確実に成功させる能力。なにかありそうだと思います。」

そしてHRも終わり、帰宅時。

出恋が校舎から出る時、靴箱を確認した時だった。

「えっと、私の靴箱は..あれ、カードが。」

そしてカードには、

”3階の理科室の前に来てください、貴方の恋を叶えてあげましょう。”

「行けばいいのね。」



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