魔法と剣の世界。
その国には、
社交界の白百合と呼ばれた、
エルフィーナ・アゼール伯爵令嬢がいた。
その美しさはもちろん、
優雅な所作には、紳士淑女がため息を漏らす。
大舞踏会。
国王夫妻が主催する、国中の貴族が招待される舞踏会。
社交シーズンの幕開けを告げるその舞踏会で、エルフィーナは、婚約を破棄された。
幼い頃から許嫁だったマーティン・シュテーベル伯爵令息。
彼に突然、こともあろうに公衆の面前で、次の婚約者候補まではべらせて、婚約破棄の茶番劇を繰り広げられた。
華の頃も過ぎ始め、経歴に傷の付いたエルフィーナには、まともな嫁ぎ先など残ってなかった。
失意の彼女は森の奥深くにこもった。
この国の王侯貴族や聖職者は、皆、魔法を使うことができる。
魔法は血統による遺伝が大きいとされている。
貴族令嬢でありながら、森に隠遁して暮らす彼女は、水の精霊からの祝福も受けており、魔法使いとしてはかなり優秀な部類に入る。
精霊からの祝福の力が強すぎて、彼女が暮らすようになってからというもの、この森は雨の日が不自然なほど増えた。
『雨森の魔女』
エルフィーナは、
魔女エレナとして、シルクでコサージュを作る。
そのコサージュに魔法で、祝福を与える。
「これを付けたお嬢さんは、ダンスを踊る時は緊張しない。
足は軽く羽のよう。
素敵な殿方と、楽しいひと時をすごせます」
エレナの作る魔法のアイテムは、社交界の若い令嬢の間で評判となった。
ある日、森の魔女エレナを尋ねたのは、凛々しい端正な顔立ちに、騎士服を身に纏った、背の高い騎士だった。
魔女エレナと、騎士の出会い。
物語はここから、始まります👀!
とにかく、キュンキュンしますよ🩷
ディズニーがこのまま、アニメ映画にしてしまいそうなクオリティです!
ぜひぜひ、お読みください🤗✨