奇想天外のセカイ系。
超A級戦犯・安倍の暴走を前に、滅びゆく米国を見つめながらその大統領は立っていた。まるで、誰かを待つかのように。
ジョン・ボルトンの花言葉を調べてみると、「果たされなかった約束」とある。
彼は何を果たせなかったのだろうか。大統領との逢瀬だろうか。考えてみる。もしかすれば、ついに彼は往生際で大統領に会うことはできなかったのではなかろうか。
「貴方の隣に居たかったから。心はずっとここに居るから」――きっとすでに彼はこの世にいなかったのだ。そしてそのことを、終わりつつある世界の中で、大統領だけが憶えている。ゆえに最後に「永遠の時間」が流れるのだ。
諸行無常。形あるものに永遠はない。ゆえに、既にこの世界に存在していないがゆえに、二人の関係は永遠となることができる。菩提樹の花言葉は「結ばれる愛」なのだ。ではその種とは何なのだろうか――口に出すのも野暮だろう。自明である。
これは、滅びの波間に愛を揺蕩う、鮮やかな二輪の花の物語である。