告死の覇王 運命に立ち向かい仲間達と共に最強へ至る

薪叢炎欺

創世紀

はるか昔。世界がまだ1つだった頃。その世界は≪テオ・ユニオン≫と呼ばれ11柱の神によって統治されていた。11柱の神は空を作り、大地や森を創造し空気や動物を住まわせ、大量の水を大地に流し海を作った。そして地上にそれぞれの神の力を与えた人間を1000人創造し住まわせた。


癒しの力を司る神シャナール

地の力を司る神ズオーン

水の力を司る神マリャーヤ

炎の力を司る神フェラルゴ

風の力を司る神ヴァリントス

幻の力を司る神イリーン

光の力を司る神シャーン

闇の力を司る神フォドンセ

雷の力を司る神エクァーズ

時の力を司る神シュクルト

魂の力を司る神ジール


それぞれ神の力を与えられた人間たちは互いに共存し瞬く間に繁栄を続けていった。だが、人の命は100年という短いもの。繁栄を築きあげるのには1世代では成しえず、子を成し生命を後世へと繋げていった。

しかし、発展してきた文明が終わりを迎えようとしていた。500年という短さで。理由は環境だった。

後先を考えず発展を続けた結果、大地は荒廃し、森は姿を消し、海は濁っていった。人間は住める場所を次第に失いつつ、何とか自然を復興させようと躍起になった。だが、代を重ねるごとに神より授かった力は衰えており思うようにうまくいかない。絶望が襲い誰もが諦めた時。突如として1人の人間が昏キ力を使い、自然を瞬く間に蘇らせた。人々は昏キ力を発現させた人間を創造神として崇め、奉った。

それから400年、昏キ力は『魔法』と呼ばれ新たな文化を形成した。が、魔法の誕生により世界に異変が起こった。突然。動物や自然に黒い靄が発生し、靄に取り込まれたモノ達が狂暴化し始め人々を襲い始めた。

人類は狂暴化したモノを『魔物』と呼称し、魔法の力を使用して退治しつつ、繁栄をしていった。だが、魔物の勢力は確実に増えていき、ついに世界の半分を魔物に奪われた時ソレは顕れた。

ソレは黒い靄の塊だった。だが徐々に人の形に成っていき、最後は男とも女とも判らない人の形になった。

そして、世界に溢れる魔物を束ね、人類を滅ぼそうと行動したのだ。これに人類は総力を結集し迎え撃った。後の世に『人魔大戦』と呼ばれる、存亡を賭けた戦だ。

『人魔大戦』は熾烈を極め、勝敗が着かぬまま90年という月日が流れた。

人類・魔物双方の数を8割ずつ減らし、終わりの見えない戦いに人類は疲弊しきっていた。その時、世界を創造した11柱の力を持つ11人の若者が顕れ、使う力は≪創力≫とよばれ『魔法』よりも強力で魔物を駆逐していきついにソレと激突した。

11人の若者がソレと対峙し、もちいる全ての力を使い死闘を続けた。そしてソレは死の間際、ソレは全ての人類に、昏キ力の象徴である『魔法』の力の元である≪魔力≫無くして、生きていけない体になるよう呪いを掛けたのだ。

≪魔力≫さえあれば、何度でも蘇るという言葉を残して。

残された人々と11人の若者は、ソレを11のパーツに分け、それぞれを別の場所に保管し『人魔大戦』は幕を閉じた。

ソレを我々人類は『魔の厄災者≪ミラギーテ≫』と名付け、二度と復活しないよう管理する役目を人類全体で行うよう、盟約を定めた。

さらに、《ミラギーテ》復活の兆しありと人々に報せる必要があると判断。奴の象徴である黒髪、黒目を持つ胤子を誕生させる秘術を完成させ、人類全員に秘術を埋め込む。魔力の高まりが極まる時、その胤子が誕生する仕組みをつくり《ミラギーテ》復活の阻止を行う為に——

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