文章の力。想像の力

とある女子大生を刺殺してしまった、大学院生の手記。

ちょっと恐ろし気な展開から始まるミステリは、読み進めていくと、とある愛の上手くいかなさゆえに、犯行に至ったのかなと思わされます。

けれど、この手記は事実を記してはいますが、同時に作品でもあるのです。

ただの描写から、人はその心理を読み取る。もしその内容が、誘導的だとしたら……。

描写されなかったこと、意図的に方向性をもって用いられたもの。

わかった時、物語の意味は一変する。

人の真理や想像を逆手に取った構造のミステリ。一度チャレンジしてみるのも、良いかもしれません。