楽しかったです!
"ふぅーー"
「ひゃいっ!!」
「なんだ〜生きてるのかー。てか、君本当に耳が弱いねぇ」
またやられてしまった……。今まで気づかなかったが、僕はすごく耳が弱いらしい。
「で、話聞いてる?」
「あ、ごめんなさい……。考え事してました……」
「はぁ……君さ、そんなんだからモテないんだよ?」
「……すみません」
「はぁ、まぁいいけど。だからね?デートどこ行く?って話。ボクは君と行けるならどこでもいいんだけど、どうせなら小説でかけるところが良いよね。って言ってたんだ」
「お城……」
「お城?」
目をぱちぱちさせるシオンさん。
「はい。お城に行きたいです」
なぜか顔を赤らめ、手で顔を覆っているシオンさん。
「君って、意外とハレンチだね」
「へ?……あー違います!違います!」
「確かに小説で書くこともあるかもだし、君一人では行けないよねー」
「勘違いですってば!僕が言ってるのは違う城の方です」
「違うってなに??ボクとは行きたくないってこと?」
「あんまり……シオンさんとは……じゃなくて僕が行きたいのは日本の文化財としてのお城です」
「分かってないね。あっちのお城だってね、大事な日本の文化財だろ?」
「一部の人にとってはそうかもですけど……」
「ちゃんと謝罪すべきだと思うよ?ボクは」
「……なんかすみません」
「よろしい」
コントのような会話を繰り広げていると、いつの間にか時刻は三時になっていた。
「やばっ!もうこんな時間だ」
「明日ってもしかして一限からかい?」
「はい……」
「ごめんねこんな時間まで」
「あ、いや、その……楽しかったです……」
「え?」
「恥ずかしいですけど……シオンさんと話すの楽しいです。また、明日も話しましょう?」
「え……あ……う、うん……」
「じゃあ、おやすみなさいシオンさん」
「あ、あぁ。お、おやすみ」
電気を消して布団に入る。たくさん話したせいか、いつもよりも瞼が重い。いつもなら僕が寝ているといたずらをしてくるシオンさんも今日はしてこないらしい。疲れたのかな、なんて内心で思いつつ、夢路をたどる。
――――――
静かな寝息を立てて、安心したように眠っている瑠衣の横では、静かに悶えている幽霊の姿があった。
"はぁ?可愛すぎるよこの子……今すぐにでも襲ってやりたい……"
顔を真っ赤にして良からぬ妄想をして1晩を明かしてしまうシオン。
翌朝、シオンの酷いクマに、瑠衣が驚き、心配したことは言うまでもない……
――――――――――――――――――
1週間毎日更新2日目です!
今日の話は特に頑張って書いた話なので、少しでも面白いと感じて頂けたら、♡やコメントで応援お願いします!☆も頂けると泣いて喜びます!!
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