復讐とお家再興。そのためなら、自分に向けられた愛も利用できる?
- ★★★ Excellent!!!
謂れ無き罪で家族や一族を失い、自身も奴隷として売られてしまうこととなった許思音。
そうして彼女がたどり着いたのは、敵国の皇城でした。
といっても、ここで奴隷として酷い扱いを受けるかというと、そうではありません。
実は許思音。千年を生きこの国を治める不死の皇帝、狐嵩の、かつて愛した人の生まれ変わり。その縁で迎え入れられただけあり、城内での彼女の待遇は非常に良いもの。
少し前までどん底にいたのに、大逆転で幸せを得ることができました。
……なんて思えたらそのままこのお話は終わってしまいそうなのですが、これはまだほんの序盤。
許思音の心にあるのは、家族を陥れた者への復讐と、潰えてしまったお家の再興。今の立場にいても、それを叶えるのは難しい。
ただし、自分を思う狐嵩をうまく利用すれば、それも叶えられるかもしれない。
利用なんて言うとなんだかあまり良くないイメージを持ってしまいそうですが、実際、それから許思音のやろうとしたことは、胸を張って言えるものかと言うと、うーんと唸るもの。
ただし、どうせ利用するのだからと、なんの躊躇いもなくできるほど割り切れてもいないのですよね。
徐々に膨らんでいく、狐嵩への思い。それでもなお、彼を利用してまで目的を成し遂げようとするのは、それだけ家族への思いが強いから。
狐嵩か。家族か。二つの思いで揺れる許思音の行く末や如何に?