ベテラン探索者 轟さん的なアレ⑤
「いよぉ!
日曜のダンジョンセンターにデカい声が響き渡る。
センター中の視線が自分に向けられる。やめろよ!このオッサン、本当にぶん殴ってやろうかな?
「どぅも、
一応、目上の人なので、一応、先輩なので挨拶はしておく。
「お、おぉう、なんかぶん殴って来そうな眼をしてんな」
「えぇ、チャンスがあれば」
「やめろよー、俺、泣いちゃうぞ?
お、
そう、今日は日曜なので、
「でよ、
「は?オッサンの眼は節穴かよ?平日なら自分一人だからやぶさかでもないけど、見ての通り、今日はパーティーで行動してんだよ。少しは遠慮しろよ?」
「急に辛辣になるなよー、びっくりするじゃねーか!
また、いい店連れて行ってやるからよっ!」
「あ、バカっ!」
途端に
「いい店」ってもいかがわしくは無い所詮メイド喫茶だったんだが、
で、結局、
ダンジョンセンターには様々な施設が併設されており、探索者講習でも使われる修練場と言う学校の体育館見たいな施設だ。
そこに先日講習で相手した新人パーティーの面々と他、数人が
「おぉー待たせたなー!遅ちまって悪ぃなー」
謝罪の言葉を吐いている割に全く悪びれていないオッサンの言葉になんだかなーと思いながら、自分たち3人も後に続く。
「でだ、今日は期待の新人探索者の
オマエらは先日の講習で
先日の講習で不参加だったオマエらは
「はい、そいつはいつも週末に女を侍らせてダンジョンで遊んでいるエンジョイ勢じゃないんすか?」
はい。他人から見たらそうでしょうね。てか、やっぱりそう見えるんだ……
いや、待て、自分の後ろの
「後ろのお嬢ちゃん達もダンジョンなんて危険なところでデートするような男なんてやめて俺とデートでもするかい?楽しませてやるぜ?」
二人の不機嫌オーラなんてこれっぽちも気付かない男はさらに言葉を重ねてきた。
あぁ、多分、面倒臭いことになりそうだ。
自分は静かに天を見て、目を閉じた。
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