区間5 兵十と加助 Part.2

 お城の前にまで来たとき、加助が言い出しました。


◉「冒頭カットから始まりました。たぬきと、」

★「クラムボンです。本区間、残り300字程です」


「さっきの話は、きっと、そりゃあ、神さまのしわざだぞ。」

「えっ?」と、兵十はびっくりして、加助の顔を見ました。


◉「えっ? 早くないですか? あ、思わず兵十と反応被っちゃった」

★「第五段落は『ごんぎつね』屈指の短さですね。ほぼ差がつかないパートと言えます」


「おれは、あれからずっと考えていたが、どうも、そりゃ、人間じゃない、神さまだ、神さまが、お前がたった一人になったのをあわれに思わっしゃって、いろんなものをめぐんでくださるんだよ。」

「そうかなあ。」


◉「えっとイベント条件は『兵十が神さまのめぐみだと信じる』なんですが……」

★「はい」


「そうだとも。だから、毎日、神さまにお礼を言うがいいよ。」

「うん。」


◉「あ、今達成されました。残りはカットです」

★「RTA定番『184文字カット』です。ミス出来ない終盤に、ド安定の冒頭・段落末カットできるのが救いですね」

◉「私たちの会話含めて、ここまでで500字にも満たないですよ。いいんですか、これ」

★「こういうもんです」

◉「兵十のセリフ、『えっ?』『そうかなあ。』『うん。』だけでしたよ」

★「原作通りです」


◉「ちなみに前の区間で台詞カットを遅らせた理由とは?」

★「加助が兵十から、くりが届く話を聞いていないと、この区間の会話フラグが成立しないんです」

◉「その為だったんですね」

★「びっクリですよね」


◉「はい、そんなわけで、次がいよいよ最終区間。『ごん、撃たれる』ですッ!」

★「名台詞に、乞うご期待」


   ▼ 第六段落へ ▼

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