【不登校な俺を支えてくる幼馴染のJKは俺が"大好き"な変態さん♡】アナザーストーリー
アレクサンドル
第1話 マジで男子高校生より活発な女子高生達
これは6月のある私の通っている影心高校での昼休みのこと。
「幼馴染君とは昨日何したのよ?」
私、
後、今日は仕事がなかったという生徒会長のメガネビューティーの
「ん?昨日は、どれくらい袋を被っていられるか試してみたんだ。案外、5分くらいいけたよ」
私は美琴に聞かれた質問に箸を止めて当たり前のようにそう返す。
「おー、中々子供じみたことをするんだねぇ?」
美琴は笑いながら私を見つめる。
「"胸を揉んだら大きくなるのか"よりは面白い実験だよね」
「!!?」
さらりと莉珠が無表情でとんでもないことを言う。
「さ、流石にそれはないから!!異性だし!!」
私は慌てて否定する。
「えー?柚葉だったら少しなら……とかってモジモジして承諾しそうなんだけど(笑)」
由芽子が私をいじろうとニヤリと笑う。
「そ、そんなこと─」
私が怒鳴り声を上げようとした時─。
「ねぇっ」
「「「「!!」」」」
黙っていた穂花が声を上げた。
「食事中なんだけど」
メガネから光る眼光が私達を鋭く冷たく見据える。吐き捨てられたガムを見つめるような眼差しだった。
「ご、ごめんごめん。調子乗り過ぎたね」
由芽子が苦笑しながら謝る。
「全く……いつもこんな下品な会話をしている訳?」
穂花が私達を見据えてそうため息をつく。
「いつもは、"ペンギンは顔が可愛いけど水中だと怖いよね"レベルの会話だけど」
莉珠がそう答える。
「は?今の会話は"ゾンビの肉は焼いたらステーキとして成り立つのか"ぐらいの会話だったじゃん」
穂花は目を見開いて声を荒げて立ち上がる。その時、周りの人達もこっちを見ていた。
「ちょっ、食事中だよ?」
私が宥める。
「ん……ごめん」
こんな感じで穂花が"落ち着き"と"荒げる"のギャップを使い分けるとこは私は好きだな。
「でも、あんた達はその日によって会話のジャンルがコロコロ変わるんだね」
穂花は呆れながら私達にそうポツリと呟く。
「んー、そうみたいだね……」
私が他人事みたく呟いた。
「女子でも下ネタは言うでしょ」
そして、莉珠が冷静にそう告げる。
「限度ってものがあるからね?」
穂花は私達をジトりと見つめる。
「……あ」
その時、ふと美琴が呟く。
「それじゃあ会話があれなら何かして遊ぼうよ!!」
そして、こう提案する。
「今、お昼食べてるんだけど?」
「食べ終わったらだよ!」
あれ、美琴がやけにハイテンションだな。
「いやさ、さっきの柚葉の話を聞いたら考えちゃってさ」
「何が?」
「どれだけ袋を被ってられるか!!」
そう声を上げた。
「何?私達もやるの?」
穂花は更に呆れ気味。
「そんなガキくさい危ない遊びはもう─」
そして穂花が否定しようとしたら─。
「10分ってとこかな?昨日もそれくらいだったし」
「私の肺活量舐めないでね?」
由芽子と莉珠がやる気満々な声を上げた。
「リラックスすれば数分プラスだよ?」
昨日経験した私もやる気満々でそうカッコよく呟く。
「あ、アンタら……」
穂花は呆れを通り越して驚愕の目を向けていた。
「穂花はやんないの?」
「はぁ?」
私が笑顔で尋ねる。
「や、やる訳ないでしょ?そんなくだらない─」
「語彙力ないってことかもね。くだらないで済ませるなら」
「あ?」
おっと。莉珠が分かりやすく無表情で煽った。
「そうだよ。失神しそうとか本当は誰よりもチキってるんだもんねー?」
美琴もニヤつく。
「柚葉にできて、自分にできないって認めてるようなもんだし?」
ん?由芽子の補足は私もディスってるよね?私は由芽子にジト目を向ける。
「……」
でも、穂花が少し震えてる。
「ほ、穂花のビビリ野郎!!」
私が最後こう付け加えた。自分でも思うけど悪口のセンスないよなー。
「はぁーーー!!!」
「「「「!!」」」」
その途端、穂花が思い切り息を吐いた。
「分かった。今回だけ……今回だけだから」
そう呟き─。
「私の勝ちに決まってるでしょ?」
そうセリフを吐いた。
「おー!!」
私はなんか嬉しくなって穂花に抱きつく。
「ちょっ!!」
やっぱ青春してるって感じで楽しいや!!
穂花も超堅物のバカ真面目だけど煽ればノリは良いし!
ああ、こういうのだ。これが“今”って感じ。
そして私たちは、昼食後、学校の裏庭で本当に袋を被って我慢大会をした。
結果は、由芽子が一位。以下、穂花、莉珠、私、美琴の順だった。
「こんな毎日が続いたらな……」
私は袋を脱いだ後、そう呟いていた。
バレて先生に怒られたけど(笑)。
完
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