第6章 かがみよ、かがみ、かんがみよ
趣味が実益を兼ねる、なんて言葉があるらしいけれど、私、
読む雑誌も、見る動画も、聴く音楽も、結局どれも自分が生きるのに必要だから見ている感は否定できない。
今だって就寝前にベッドに転がってbl∞p (ブループ)で配信を見ているのも、好きだからと言うよりも、必要だから。
だって、見てないと置いてかれるから、仕方なくない?
人と違うことに価値を見出す厨二病は華麗に回避して、私は如何に周りと歩調を合わせられるかに心血を注いでいる。
一昔前は、十人十色な個性や多様性を尊重することが何より大事と言われたらしいけれど、今時は異なる個性を持ったことは大前提とした上で、そんな多種多様な人達が一つにまとまることが美しいとされる。戦争とか、いろいろな教訓を経た今の世界だからこそ求められる在り方なんだと思う。
そういう意味で、私は今の社会にとって模範的な中学生だとも言える。
他の人と同じものを知っているというのは、たぶんちゃんと「前提」を知っているということになるんだと私は思う。
何も知らずに我が道を突っ走るより、ベースとして今の世間の流行りなんかを知った上でオリジナリティを打ち出す方が、効率も良いし、強い気がする。
いや、何がどう強いのかはよく分からないけど。感覚的な話で。
底上げって言うか、基礎力強化みたいな。
あっ、義務教育があるのってもしかしてそういうこと?
そんな真理に気付けるなんて、みんなに馬鹿と言われる割に、案外賢いのかもしれない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます