あらゆる事に共感する

一首ごとに、自らの青春時代の体験を思い返すような、共感するような、そういった要素があって。

そして連作として一首進むごとに、物語としての時間もしっかりと経過している感じがあり、与えられる甘さがあり、過ぎ去っていく寂しさもあり。
これだけ短い短歌という制限のある中で、あれもこれもと贅沢にも盛り込まれていると言う素晴らしさ。

夏の良い思い出が胸に蘇り、ああ、大好きだなぁと。
改めて、今から来る夏を楽しみたい気持ちが広がります。

個人的に一番好きな句は「暑いよね」の一首です。
夏の熱気に、まさにふわりと触れられたような、温度を伴う情景が脳裏に浮かびます。

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