伝説の英雄が、今やのんびり暮らす“スローライフおじ”になっているというギャップにまず心を掴まれました。
最強でありながら弟子をとる気がなく、過去のトラウマを抱えたおっさんと、真っ直ぐに憧れをぶつける少年――その関係性が熱くも微笑ましく、ページをめくる手が止まりません。
また、マールムという養女の存在が温かさを添えつつ、挑戦者アーガイルの登場によって、緩やかな日常の中に戦いの緊張感も漂うのが魅力的です。
師弟ドラマとスローライフ、そして最前線の危うさが絶妙に混ざり合った物語で、ジュノの“三ヶ月”がどのような成長と絆を描くのか楽しみでなりません。
先の大戦で〝殿軍の英雄〟と讃えられながら今は“無気力”なおっさんのゼブラ・ゴーシュ。
そんな彼に弟子入りを願い出たのが、王都の魔法学校主席卒業間近の秀才ジュノ。
初対面では門前払いを食らうも、ゴーシュの一風変わった指導にも、持ち前の素直さで正面突破(?)していく。
百戦錬磨の一癖も二癖もある英雄、人狼の血を引く真っ直ぐな少年、そして2人を見守る養女マールムが織り成すスローライフは、のどかな日常とその隙間にちらつく戦争の影が同居する不思議な味わい。
そして一人の剣士の登場で、穏やかだった時間に剣先が突きつけられる──
これからジュノは“人間”としてどんな未来を切り拓くのか。
毎話、思わずスワイプする指に力が入る――そんな引力を持つおすすめの一作です。
バチバチに面白いです!
テンポよし、世界観よし、そして何よりキャラが良いです…!
さくさく読めるのですが、登場人物達の心の機微が行間からしっかり伝わってきます。
伝説の英雄のもとにインターンに訪れた魔法学校の少年ジュノ。
憧れの英雄がただ者なわけはなく……
ひと癖も二癖もあるオッサンを前に、ジュノは困惑しつつも食らいついていきます。
そんな素直な少年を見守る養女のマールム。
ツンとした雰囲気とは裏腹に優しいマールムですが、そこはやはり英雄の秘蔵っ子。
やはりただ者ではありません。
それぞれの背後に霞んで見える〝重たい過去〟の気配を、それぞれの優しさが不器用に真っ直ぐに照らす。
名作の完結を共に見届けましょう!
おすすめです!
エモい。その言葉はきっと、この作品にこそ似合うのではないでしょうか。
辺境の地にて隠遁生活を送るゴーシュ。歴戦の勇士だった彼のもとを、ジュノと名乗る少年が訪ねてくる。
弟子にしてほしいと懇願するジュノを拒絶するゴーシュ。でも行き場のないという彼を傍に置いてやることは認める。
ゴーシュの「娘」として一緒に住む少女マールム。三人の奇妙な生活が始まる。
あくまでも愛想や優しさは見せずとも、根っこの部分ではあたたかさが伝わってくるゴーシュ。そして、次第に見えてくるジュノの抱えている「事情」。
三人の辺境生活が続く中で、少しずつ詳細が紐解かれて行くシークエンスがとても綺麗で読み応えがあります。
その上で、なんといっても印象的なのはゴーシュのキャラ。
冴えないおっさんのような風貌の彼ですが、やっぱり根っこの部分が「熱い」のです。そして、いざとなったらすごく頼りになるというカッコよさ。
この感じ、TVアニメ「TIGER&BUNNY」の虎徹さんとか、映画「イン・ザ・ヒーロー」の唐沢寿明とか、あとは「ガンダム」のランバ・ラル、東方不敗、ジンネマンなんかに通ずるものがあります。
そう、「おっさん」のカッコよさ。「おっさん」ならではのカッコよさ。一見冴えない感じがしても、芯のところがしっかりしている。長年生きて培ってきた「経験」と「ゆるぎなさ」から来る絶対的な安心感。それが強く心を打ちます。
おっさんというものの魅力を改めて実感できる、新しい「家族」の物語。読めばきっと心を惹かれること間違いありません。