今日行った伝統工芸展と写真展に関する短歌【カクヨム短歌賞10首連作部門】

鷹仁（たかひとし）

今日行った伝統工芸展の短歌十首

「光あれ」茜射す立山（やま）、厳冬の身を凍らせて切り取る一枚


芸と伝統の道　ひもじさは怖くないのか　地獄と螺鈿（らでん）の淵


砂張壺（さはりつぼ）　日常切り取り貼り付ける　生家の床の間と展示台の上


AIでも再現できそうにない抒情詩　ドット絵の友禅染（ゆうぜんぞめ）


部屋の隅に座る学芸員に聴きたかった　遊び心のある作品は？


友達と話しの種が美術鑑賞　会場全てが感の手を繋ぐ


日常の隙間に目立たぬ邸内社（ていないしゃ）　名も知らぬ神に祈る背中


憂鬱だった僕の日常が豊かだったと思い出す伝統工芸


人ひとりそれが繋がり一本の線　辿れない道歩みたくなる


讃嘆（さんたん）か　タンタカタンとカンタン短歌

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう！

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

今日行った伝統工芸展と写真展に関する短歌【カクヨム短歌賞10首連作部門】 鷹仁（たかひとし） @takahitoshi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

App Storeからカクヨムアプリをダウンロード

Google Playでカクヨムアプリを手に入れよう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画