概要
タラス──その戦場に征き、戦い、そして……
西暦751年、黒衣大食(アッバース朝)のホラーサーン総督、アブー・ムスリムは唐の安西節度使・高仙芝が西域──石国を荒らし回っていることを聞き、麾下のズィヤード・イブン・サーリフに十万の軍を与え、討伐を命じる。
高仙芝とズィヤードはタラスという河のほとりで激突する。
高仙芝とズィヤードはタラスという河のほとりで激突する。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!東西文明の交錯と戦士たちの運命—タラス河畔の戦いが描く壮大な歴史ドラマ
四谷軒先生が描く本作は、西暦751年に起こった「タラス河畔の戦い」を題材にした歴史小説です📖✨。
唐の安西節度使・高仙芝と、アッバース朝のホラーサーン総督アブー・ムスリムの軍勢が、中央アジアのタラス河畔で激突する⚔️🔥。
この戦いは、単なる軍事衝突ではなく、「シルクロードの支配権」「東西文明の交錯」「戦略と政治の駆け引き」といった要素が絡み合う壮大な歴史の転換点となった🌍💭。
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――東西文明の交錯と戦士たちの運命が交錯する壮大な歴史ドラマ!
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さらに、本作では王翰の詩『涼州詞』が物語の背景として引用され、戦士たちの心情を詩的に描き出している…続きを読む - ★★★ Excellent!!!辺塞の詩(うた)――酒と女と涙と紙と
涼州。中国北西部の辺境に位置するこの地域は、現代日本に生きる我々にとっては「三国志のゲームで最後に攻略するエリア第二位(一位は雲南の孟獲)」に過ぎませんが、古くは「中華」と「西域」の境界とされ、ここを越えて不毛の砂漠地帯へと向かう兵士やその家族の心情を綴った漢詩は、多くの詩人に詠まれてきました。
あの「酒さえ与えておけば上機嫌で詩を量産するポエムマシーン」李白でさえ、『子夜呉歌』の中で西域に出征した夫の身を案じる妻の心を歌っているくらいです。
この「涼州詩」という一大ジャンルの代表作が、唐代の詩人・王翰(おうかん)の詩。本作は、この有名な詩を生かした味わい深い歴史短編となっています。
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