逃げた先にあるのは、自由か、それとも

突飛でインパクトの強いタイトルに引き込まれ、気づけば読了まであっという間の時間逃避旅行を堪能していました。

主人公が「逃げたい」と願っていた先で下す決断が、果たしてどんな未来につながるのか。物語の続きやifの世界を想像するのも、また一興です。

不完全で、やり直したくなるようなもどかしい世界であっても、そこにある感情や人とのつながり、淡い期待は、やはり希望なのだと感じさせられます。

カリフラワーというユニークなモチーフを通して、人間の孤独や社会との距離感、そして「生きづらさ」そのものを繊細に描いた、印象深い作品でした。

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