04 もしもミチルがカフェバイトをしていたら

(ジェイ×ミチル)「自〇隊員の非番な日」

 シーズン2の開始が遅くなって申し訳ありません!

 今日から最終章が始まる頃まで月水金20時に更新します。

 最初のテーマはシンプルにいつものイケメン順で更新します。

 ※チルクサンダーは加入したてなのでお休みです m(_ _)m

 (あとで追加すると思いますが……!)




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 オレの名前は坂之下さかのしたミチル!

 平凡な大学に通う、平凡な大学生さ! だけど今、オレは都会のオシャレタウンでオシャレカフェバイト中!

 ここで働いている時だけ特別な制服を着て、特別なオレになれるんだ!


 特別なオレには、いつかきっと特別な「最愛」が……




「いらっしゃいませ……え、えぇぇ!?」


 来客を迎えたオレはその姿に心臓が飛び跳ねた。

 いやいや、知り合いではないよ。そういう驚きじゃなくてね。


「……一人、なのだが」


「イケメン一名様、ご来店!」


 店に現れたのは、黒髪短髪の長身で涼しげな黒い瞳を携えた超絶イケメン(がっしり系)だった!


「む?」


「あ、いえ、おひとり様ですね、ご案内します……ぅうす!」


 あぶねー。ドキドキし過ぎて本音を叫んでしまった。

 でもこのヒト、そういうの鈍そうで簡単に誤魔化せてしまった。ラッキー。


「ごご、ご注文はお決まりですくわ、かっ、かあ?」


 ちょっと待って!

 イケメン過ぎて声が上擦る! 誰か助けてえ!


「む、では、カレーライスを……」


「か、カレーライスですか? すみません、当店にはございませんが……」


 何故カレー?

 そしてこんなオシャレタウンのオシャレカフェでカレーライスがあるわけないだろ!(※ミチルの偏見です)


「む、む。そうか。では……ええっと」


 このヒト、こんなにイケメンなのに場慣れしてない!

 ていうか着てる服も、オシャレとは遠い感じの迷彩シャツだし。大丈夫かな?


「……すまない。こういう洒落た喫茶店は初めてで。君のお勧めはないだろうか?」


 おずおずと甘えたように聞いてくるイケメンにキューンです!!

 なんてこと、こんな目の覚めるようなイケメンがオレの意見を求めるなんて!


「え、ええっと、そうですね。お腹が空いているならチーズ入りパンケーキはいかがですか? ソーセージが付いてて美味しいですよ」


「で、ではそれを。あとアイスコーヒーを」


「かしこまりました!」


 ウッソー、オレのお勧めをこんなイケメンが食べてくれるなんて。オレが作るわけじゃないけど嬉しい!

 オレはいそいそと出来立てアツアツのパンケーキを彼の元に運んだ。


「お待たせしました!」


 目の前のパンケーキを見て、イケメンさんはキラキラ目を輝かせていた。


「ああ……世の中にはこんなに美しい食べ物があるのか」


「お、大袈裟ですね……?」


 思わずつっこんでしまった。

 でもイケメンさんは気分を害する風もなく、淡々と言う。


「いや、私の勤務する駐屯地にはこのような食事は出ない」


「ちゅっ……! もしかして自〇隊の方なんですか?」


「うむ、人々を守るべく訓練の毎日だ。今日は非番だが」


「ほえーそうですかーごくろうさまですぅ」


 イケメン×アーミー=ワイルドイケメンの出来上がり。どうりでシャツが迷彩だと思った。

 職業を聞くと、彼のかじるソーセージもなんだかワイルドに見えてくる。


「ああ、美味しい。君に聞いて良かった。ありがとう」


 イケメンのキラキラスマイル攻撃が発射されました!

 オレの心の駐屯地が爆撃を受けます!!


「いえ、その、あの、お疲れ様です!」


「……君の名は?」


「さっ、坂之下ミチルであります!」


 思わずなんかそれっぽく答えてしまった。

 目の前のイケメンさんは、オレをじいっと見つめてはにかむ。


「また、非番の日に来てもいいだろうか」


「も、もも、もちろんであります!」


 大変だ、その日に備えて毎日シフト入れなくちゃ!




 会計を終えたイケメンさんは、最後にオレをなんだか熱っぽく見つめて言った。


「私は……国民全てを守る責務があるというのに」


「ほえ?」


「今は、ただ一人を守りたいと思ってしまった」


「ぴゃっ!」


 ちょっと、心臓に直接撃ち込まないでえ!


「では、また……」


 去ろうとする大きな背中を、オレは思わず呼び止めてしまう。


「あ、あの! あなたのお名前は……?」


「……ああ、すまない。私はジェイ」


「ジェイ……」


 心に刻みつけます、その名前。


「いつか君を迎えに来る男の名だ……忘れないで欲しい」


 きゃあああああ♡



 

またの御来店プロポーズ♡お待ちしていますぅうう!」

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