貴族社会の煌めきと友情が弾む、優雅で楽しいファンタジー
- ★★★ Excellent!!!
華やかなドール王国を舞台に、王太子アリスティドとその仲間たち、そして空から現れた“光の乙女”きらら――古典ファンタジーと学園青春、両方の楽しさがたっぷり詰まった物語です。
まず、登場人物たちのやり取りが生き生きしていて、ユーモアと優雅さ、貴族社会らしい気品がしっかり感じられるのが魅力的です。アリスティドやバンジャマン、ドリアン、シャルルといった個性的な少年たちの会話は軽妙で、読んでいて自然と笑みがこぼれます。側仕えのエルの苦労人ぶりにも愛着が湧きますね。
一方、きららの素朴さと無邪気さが、物語の中で清々しい光を放っています。異世界転移ものの定番でありながら、王国の伝説や貴族社会のルールが丁寧に描かれているので、読者も一緒に物語の世界に没入できる構成力が光ります。
世界観やキャラの魅力、テンポの良い会話劇、そして時おり見せるコミカルな掛け合い――どこをとっても、とても丁寧に作られている印象です。ファンタジー好きはもちろん、キャラ同士の距離感や友情ドラマを楽しみたい方にもおすすめできる作品です。
まだ物語は途中ですが、これからの冒険や「ひみつの遊戯」の謎がどう展開していくのか、ワクワクが止まりません。続きを楽しみにしています!