第5話 屋根裏調査
次に目が覚めた時、窓際には、朝日が差し込んでいた。深夜に見たものは夢か?
布団に起き上がると、ふと目に入ったのは、白い壁の一箇所の、茶けたひっかき跡だ。またしても恐怖を伴う冷たい刺激は全身に走った。
そそくさと準備をして大学へ向かった。
それから、引っ越し準備と引っ越し当日以外に、このアパートを訪れたことはない。
引っ越し準備に訪れた時、オーナーの中年女がアパートの外に立っていて、屋根裏へと梯子がかかっており、その先を見つめていた。
オーナーは俺を見つけて歩み寄って来て、鼠で騒がせて申し訳ないと、低い姿勢で謝る。俺はいえいえと低い姿勢で応えていると、作業服の中年男がはしごから降りてきて「鼠が住んでいる形跡はないですねと」と言って、俺とオーナーの前にタブレットを差し出して画面を指さしながら言った「屋根裏で撮った写真なんですけど」。画面を見た俺の全身はに、また恐怖の刺激は走った。壁や床は、ひっかき傷のような形に茶けている。さらに俺は気が付いた、画面奥の壁は人型に茶けていると。
冗談に、俺はタブレットに触れてその部分を拡大して言った「ここの汚れは人型みたいですね」と。作業員は「確かにね~幽霊かな」何て笑う。一方、オーナーは何かを知っているかのように目を見開いて無言で驚いていた。
以上「無視する?深夜のカリカリ【怖い話・体験談・幽霊・アパート】」。
無視する?深夜のカリカリ【怖い話・体験談・幽霊・アパート】 KAKIKURA @KAKIKURA
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