かみの作ったクソゲー

けんはる

序章

数千のプレイヤー達が今か今かと

ゲームの開始を待っていると

上空に白衣を着た眼鏡の女性が現れた

「皆様、この度は私が作ったゲームに参加していただきありがとうございます、皆様に楽しんでいただけることを祈る訳ねぇだろが、ボケが!!」

プレイヤー達はポカーンとした顔で魅子の事を見ていた

「私はなぁ、皆が笑顔になるゲームなんかつくりたくねぇんだよ、今までのゲームは依頼されてたから嫌々作ってたんだよ、てめぇらプレイヤーモブが絶望して心折れるのが見たくて仕方ねぇんだよ、だから、私はこのゲームを作ったんだよ、てめぇらが出した金でなぁ、私一人で作ったゲームだから止められることはねぇからな、死ねば、装備、アイテム、金が全ロス、どんなに進んでいようが最初からやり直しの鬼畜ゲー、そうこのゲームはクソゲーなんだよ」

魅子は間抜け面でこちらを見ているプレイヤーを見ながら

「そんなクソゲーにてめぇらを招待したのには、2つ理由がある、1つ目は勿論このクソゲーの宣伝のため、2つ目はてめぇらのリスナーファンにてめぇらが惨めに敗北する姿を見せるためだ!!最高だろ」

魅子はそう言うと大声で笑い終えると

「それじゃあ本題に入るよ、てめぇらには今から10分後に〈スライムの森〉に強制転移される、その森には名前の通り100匹のスライムがいる、それを1時間以内全滅することがクリア条件だ、もし1時間以内に全滅することができなければ、残ったスライムはレイド級モンスターとなり、てめぇらを襲う」

魅子はプレイヤー達を指差し

「ソロで行こうがチームで行こうがてめぇらが好きにすればいい、因みにチームは5人までで転移場所は同じ場所だ、それじゃあこれで終わる」

魅子がそう言う

プレイヤー達の目の前にタイマーが現れた

7:14

プレイヤーの誰かが

「なんで時間が減ってるんだ?」

それを聞いた魅子はニヤリと笑い

「当たり前だろ、さっきに強制転移するって、なんでてめぇらプレイヤーモブの為に時間待ってやらねぇといけねぇんだよ、頭の良い奴ならとっくに行動してるんだよ、頭の悪い自分を恨むんだなぁ、それよりも良いのか?時間は過ぎていくばかりだぜ」

6:09

タイマーを見たプレイヤー達は散り散りになっていくのを見ながら

「そうそう、全ロスが嫌なら倉庫に預けることだなぁ、死んでもロスはしないからなぁ」

魅子の言葉は誰にも届いてなかった

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