第5話ー全校ストレッチ

【教室を越えた支配】


美術教室での逸脱は、諏訪男の中でとうとう制御不能となり、ついには全校集会という公然の舞台にまで踏み出していた。


当時のその中学校では、午後になると、生徒たちが一堂に会して行う「全校ストレッチ」という奇妙な習慣が存在していた。


本来ならば保健体育の教員が、均整と規律をもって指導すべきその場に、諏訪男はいつの間にか混ざり込んでいた。


あたかも、自身がそこで何か「指導」をする役目を担っているとでも言うように。


紺のスーツから白ジャージに着替えた姿は、かえって彼の異質性を際立たせた。


彼は美術教室を飛び出し、いつの間にかこの保健体育の時間に侵入していた。まるで嗅ぎつけた獲物の前に滑り込む野獣のように。


美術教師が「ストレッチ」に執拗に介入する不自然さ。


女生徒たちは諏訪男が背後に立つたび、無意識に肩を硬くした。


彼の気配が背後に立つたび、ぴくりと肩が揺れ、太腿の内側に微かな緊張が走る。


「もっと深く……そう、その角度で」


諏訪男の「指導」は、もはや教育という名を借りた官能の儀式だった。


校庭の光が全てを照らし出し、晒し、そして──諏訪男の眼だけが、その生々しい美しさを貪り尽くす。


【午後の校庭──「指導」という名の公開陵辱】


午後の校庭で股割りをする女生徒の肢体は、光に晒された標本のように無防備だった。


大腿の内側に走る毛細血管が、薄紫の樹枝状の模様を描き出し、鼠径部のリンパ節の膨らみが影絵のように浮かび上がる。対照的に、ブルマの股間の中央には影の縦線が走り、光と闇の境界をくっきりと際立たせていた。


諏訪男はブルマ姿で開脚の姿勢をとる女生徒にゆっくり近づき、その太い指で彼女の太腿を鷲掴みにした。思春期の肉体は一瞬、びくりと震えた。


「もっと大きく開いて」


彼の声は正当性を装いながらも、どこか湿り気を含み、彼の動作には不自然な熱が込められていた。


諏訪男の掌が、女生徒の汗ばんだ腿の内側に張り付く。


彼の指が女生徒の太腿の内側をなぞり、いつの間にか急所へと滑り込んでいく。


女生徒の膝小僧が微かに震え、ブルマのゴムが腿肉に食い込みながら不自然な襞を作る。


諏訪男の指先は、「指導」と称しながら、女生徒の太腿を行きつ戻りつなぞっていた。


やがてその目が、彼女のブルマのクロッチに滲んだ濃いシミの輪郭をなぞる。


その瞬間、彼の爬虫類のような瞳孔がすっと開いた──周囲の者たちは、皆その兆しを知っていた。


女生徒の喉奥で押し殺された息遣い──その光景を、午後の陽光が無惨な儀式のように照らし出していた。

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