第35話 間違いだらけの中学一年生
中学生活が始まってまだ半年も経たないうちに事件は次々と起きた。
社会科の時間だった。
市場という天パーっぽい髪型のユーモアのある先生が、私のクラスを受け持っていた。
私は市場先生に教科書を読むように言われた。
それには理由があった…。
少し時間を遡ると…
骨折していた私の腕は、ギブスの中。
何週間も洗えない腕は日に日に痒くなってきた。
しかも7月くらいだったから堪らん…。垢もいっぱい出てきた。また、それの匂いをかぐと臭いw
手の届くところは指を中に入れてかくことはできたが、腕の真ん中辺りになると指は入らない。
気が付くとギブスの上からかいていたりした(笑)
考えていたら余計に痒くなるもので、シャーペンをギブスの中に入れてかいたりした。
シャーペンの押す部分ってキャップがついてて中には消しゴムが入ってるものが多い。
私は、そのキャップ側で腕をかいていたからギブスと腕の間にキャップが挟まってしまった。
その時だった。
「雨夜!!おまえ何やってんねん!」
と市場先生の声が飛んできた。
「シャーペンのキャップが中に入ってもぅて、取れへんようになってもぉた…。」
と、私は答えた。
すると、クラスは大爆笑に包まれた。
市場先生は苦笑しながら
「罰として、教科書…続き読め!」と、いういきさつがあった。
で、教科書を読んでいたら、大化の改心という漢字に躓いた。
「ん?おばけ…の…かいしん?」
更に大爆笑だった。
国語の時間にも…
「まくら…くさこ?」
枕草子を読み間違えたり…。
多分、みんな経験してるよね?
社会のテストの問題で、○○が起こした革命とは、って解答にも
「ハーレム革命」と書いていて赤いペンでピンっ!じゃなくて、絶対違うと言わんばかりに×にされていたり。
理化も、「雄しべと雌しべは○○を飛ばして」という問いにも…
「精子」と書いていて×にされていたり…。
ただ、事件は学校だけでは収まらなかった
この後、次々と私に事件は起きていくのである
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