第2話

皇さんの朝は早い。歳というわけではなく自堕落な生活をしたくないだけである。

身支度を整えてコーヒーを豆から挽き入れる。トーストを焼き新聞に目を通してからサルいやイヌもとい彼氏を起こしにいく。よく自堕落にここまで寝汚く惰眠を貪れると思うが学生なら許されるだろうと皇さんはそこまで干渉するつもりはないが朝の片付けをしたいので起こす。

光成を起こすのは面倒で声を大にする。耳元に目覚ましを充てる。目覚ましを頭に落とす。最後にアイアンクローをかますのが日課になっている。

光成から皇さんは顔は綺麗なのにガサツで情緒がない起こした方だとクレームを入れてくる。

仕方ないのでベットテーブルに彼用に入れ直したコーヒーと新聞とトーストを持って耳元で声をかける。

「光成!おきろ朝飯とコーヒー淹れたぞ。起きろ」

目の前の恋人はまだ夢の中。

仕方なくいつものように新聞で頭を叩きそれからアイアンクローして起こしてやる。

「皇さん痛い痛いなんでいつも情緒ない起こし方なんだよ。」

「お前が悪い」

皇さんはそういい部屋を出ていく。

部屋の中には皇さんの香りがする。

珈琲の匂い

俺の好きな匂いだ。

そして皇さんの声が聴こえる

「光成、服を着てから片付けてから出てこいよ」

「はーい」

皇さんは自分の片付けをしながら夜の餌付けのメニューを考えるのであった。



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