第215話 再会と抱擁


「ふぅ、ただいま~」


俺事セレスはマリアーヌ達を連れてようやく、家に帰ってきた。


今現在、ゼクトの結婚の話に街は浮かれていて大変な事になっているのが解った。


「「「「セレスくん(さん)(ちゃん)聞いて!」」」」


久々に会った静子さん達はやっぱり凄く可愛くて綺麗だ。


勿論、マリアーヌさん達も綺麗だけど……


俺は根っこが庶民なんだろう。


静子さん達の方に癒しを感じる。


「なんだか、私達に向ける眼差しと違う気がしますわ…」


「同じ妻なのに…なんだかな…」


「贔屓はよくありません」


ただ、見ていただけなのに…マリアーヌさんとフレイさん、セシリアさんがふくれ出した。


「いや、俺、根っこが庶民だから、やっぱり王女様や先の聖女様だと何処か緊張して…」


「「「まぁリアル神様なのに可笑しい(ですわ)(よ)」」」


よく考えれば俺の周りって、この世界の偉い人ばかりなんだよな。


冥界竜バウワー様なんて最早……どう語って良いか解らない存在だし。


「そうだね……」


反論できない。


「そんな事より、セレスくん、息子の結婚についての相談なんだけど……」


静子さんが口火を切ると他の三人も頷いた。


「まぁ、それなんだけど……ゼクトとも話したんだが、イシュタス様が顕現して俺が進行を務める事に決まったんだ! 皆も一緒に考えてくれると助かる、手伝ってくれるかな?」


「セレスくん、うちの息子の式だもん当たり前だわ」


「セレス……また頼っちゃってごめん!」


ミサキさんとサヨさんもすまなそうに見ている。


「気にしないで良いよ! ゼクトもマリアもリダもメルも全員俺の子供みたいな物だから」


本当にそう思えてくるから不思議だよな。


ゼクトなんて親友であり義理の息子だもんな。


「セレスちゃん、そう言って貰えると助かるわ。ありがとう!」


静子さんがそう言うと四人が俺に抱きついてきた。


少し離れた所からマリアーヌさん達がこちらをじぃっと見ている。


「マリアーヌ、セシリア……あれに加わらなくて良いの」


「あれに加わるのは勇気がいりますわ」


「そうね。だって彼女達はセレス様の『妻』だけじゃなく、母親でもきっとあるのよ。ほらあの母性に溢れた顔、私達じゃ難しいわ」


「あの安心しきったセレス様の顔…私じゃまだ引き出せませんわ。どうやっても勝てませんわね」


「そうだね…あはは無理だ」


三人のそんな声が聞こえてきた。


そうか、静子さん達は妻だけじゃなく、母親みたいな大きな愛で包んでくれていたんだな。


……俺が頑張れたのは、きっと皆に癒されていたからなんだ。


多少は波乱な人生かも知れないけど俺が頑張れるのは静子さん達が居るからだ。


「皆、大好きだよ! 俺にとっての宝物だ! 同じ重さのダイヤや黄金をくれるといっても交換なんて考えられない。世界の王…いや世界全部をくれると言っても、交換なんてしない。俺のかけがえのない宝物だ」


「セレスくん心から、ううん心だけじゃない私の全部で愛しているわ」


「セレス…あはははっ、そんなに私が好き仕方ないな…愛しているよ」


「セレスさん…身も心も貴方の物です」


「セレスちゃん心からお慕いしています」


久々に会った四人を抱きしめる力に力が入った。



「あんな事言っているけど……良いのかしら?」


「あれは…加わろう!」


「流石にあれを見せられるのは……くっ、突撃しますか」


マリアーヌさん達三人が抱擁に加わってきた。


沢山の妻に囲まれて……俺は幸せだ。


『彼女達が居れば、何処に行っても俺は幸せだ』


心の底からそう思った。


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