第214話 再会と乾杯
次は結婚の当事者であるゼクトと話し合いだな。
静子さん達に直ぐに会いたいが、今後結婚式についてどうするかを先にゼクトと話してからの方が良いだろう。
それによっては、またぬか喜びをさせる事になるかも知れない。
しかし、本当に面倒くさいな。
こんな立場にならなければただ祝ってあげるだけで済んだのに。
立場があると言う事は、身動きがとりにくいという事だ。
もし、次があるなら、神になんてならず、絶対に村民に生まれ変わって、普通に生活したい。
親友に会いに行くのに、態々周りに気を使わないとならないんだから。
本当に難儀だな。
「久しぶりだな! ゼクト」
「そうだな、セレス」
久々の親友との再会だ。
噂話を聞いただけでも、ゼクトはかなり立派になった気がする。
成長すると顔つきも変わるんだな。
以前と違って、なかなか精悍な顔立ちになった気がする。
「随分と立派になって父さん凄く嬉しいよ」
「なぁにが父さんだ? あっ義父だから……そうか父さんだな」
「いや揶揄っただけだから…今迄通りセレスで良いよ」
「それなら良かった……パパと呼んでやろうかと一瞬思ったぞ!」
久々に話すせいか、凄くなつかく感じる。
「それは嫌だな」
「冗談だから気にするなよ! それでな、手紙に書いた通りだ。責任を取って、今回ちゃんと結婚をしようと思ったんだ! それで相談があるんだ」
「そうだな、責任は取らないとな、大体ゼクトは俺に見せつける様に、あんな事していたんだから! 当たり前だ!この露出狂」
「セレス、それは言い過ぎだ! 幾ら親友でも……」
「あのさぁ。ゼクトは忘れっぽいのかも知れんが、俺が通りかかるとドアが開いていたから覗き込んだら、裸のリダとマリアを膝に乗せて遊んでいたよな? 俺と目があったらVサインしてきたよな?」
「なんの事だ」
ははっゼクトの奴汗かいている。
「それと『俺が羽目を外しても良いが一線だけは越えるな』そう注意したら、その日の夜メルに覆いかぶさっていて、俺が焦っていたら腰を離して見せやがって口パクで『すまた』と言っていたよな?」
幾らでも話せるぞ。
「もう良い、やめてくれないか? 若気の至りだ。あれは黒歴史だいい加減忘れてくれ」
「まぁもう言わない。男として責任とるなら問題はないよ、それでどうするかだ」
「俺としてはある程度盛大に式をしてやりたいんだ!マリンは王女だからな」
いや、それは当たり前だ。
「それで少し俺も相談したんだが、結婚式にはイシュタス様が顕現されて俺が進行するような話になりそうだ。他には冥界竜のバウワー様に黒竜が竜族から出席してくれるみたいだぞ」
「えっ!?」
そりゃ驚くよな?
神が出席するんだから……
「俺が出席するんだし、セクトは勇者だったんだから別におかしくないだろう?」
顔を青くし始め、目が泳ぎだした。
この表情は親友だから解る。
逃げようとしている時のゼクトの目だ。
「そうだな、それで式なんだが…セレスお前に任せた」
「おい……それは無いだろう? ある程度は任されても良いが、席順や招待客、それはゼクトがしなくちゃ駄目だろう?」
「だって考えて見ろよ……神や魔族、竜族まで絡んだ状態で俺にどうしろと? 頭の中で考えた面子だけでももうどうして良いのか解らないぞ」
「確かに……」
「それなら神竜様、いや、セレスにどうにか考えて貰わないと収拾がつかなくなる」
これはもう仕方ないのか……
「解ったよ。結婚や式は俺がどうにかするよ! だけど後で文句はなしだ」
「悪いな……」
まぁ良いか。
「まぁ良いよ! 結局は本来の結婚相手と元鞘に戻った。そんな形だよな! そう言えばルナちゃんだっけ、彼女だけ知らないな」
「可愛いぞ。うちの側室筆頭だ」
「そうか……それで纏まっているなら問題は無いな。だけど、大丈夫なのか?」
「なにがだよ」
「随分幼いって聞いていたけど……」
「年齢は気にしなくて良いだろう、貴族なら子供の結婚もある」
「いや、そうじゃなくて、マリン王女は正室だから良いとしてルナって少女が成人してから契るとすると、夜の営みは数年しないよな? 側室筆頭がしないのに、他の側室は契れないから、リダ達と契るのはその後だよな? 数年待たせて大丈夫か? まさか、お前 実はロリコンで……幼い子とまさかする気なのか?」
「違うぞ、このババコン、俺はちゃんと待つし、他の皆にも説明してある」
「ババコンかぁそうか、覚えておけよ!静子さん達に言いつけてやるからな」
「それはやめてくれ! 母さんは凄く怖いんだよ」
「静子さんは凄く優しいし綺麗だよ!」
「まぁ良いや……下手に突っ込んで母さんとの生々しい話を聞きたくないから、この辺にしよう、それじゃ久しぶりの再会に乾杯」
「乾杯」
久しぶりに酌み交わす親友との酒は…とても美味しく感じられた。
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