第38話「キグナスの乙女たち」とアリサの保護者
オカモト弁護士の法的考察
第38回
「キグナスの乙女たち」とアリサの保護者
岡本馬路
佐島勤『新・魔法科高校の劣等生 キグナスの乙女たち』は『魔法科高校の劣等生』のスピンオフ作品。2021年からはじまっている。電撃文庫。
十文字 アリサは、同シリーズの主人公の一人。
プロローグでは中学生、本編では、国立魔法大学付属第一高校の女子生徒である。2099年の1年生。複雑な家族関係だが保護者はだれなのか。
十文字家前当主十文字和樹と亡命ロシア人のダリヤ・アンドレエヴナ・イヴァノヴァ(故人)。旧姓、伊庭(いば)との間の子。和樹とダリヤは結婚していない。
ダリヤが生きている間はダリヤが親権者である。
ダリヤがなくなってからは遠上(とおかみ)家で沿誰垂れていたが、後見人関係は本編では明らかになっていない。アリサが生まれてから遠上家に引き取られるまでは群馬県桐生市に在住、当時は母と二人暮らしだった。遠上家に身を寄せてからは遠上茉莉花と姉妹のように育つ。
2097年、アリサの存在をようやく知った和樹により、十文字家に引き取られ、その一員となる。
姓としては、十文字をなのるようになっている。
アリサにとって腹違いの兄克人(和樹と先妻との間の子)、義理の兄勇人(和樹の弟だが』養子にはいっている、腹違いの兄妹(竜樹と和美 後妻慶子との間の子)がいる。
養子縁組をしたのであれば、親の姓になるが、後妻の養子になることを後妻に承知させられるか、通常は無理であろう。
現在の日本民法では、認知によって当然に姓が変わるわけではない。
現行民法のままであれば夫婦養子が強制されれうので先生、
戸籍制度はまだ残っているようなので、家庭裁判所に申し出て姓の変更をするということになる。
その場合、後見人が申立をすることになろうが、後見人には既に和樹がなっていたのかもしれない。
アリサが後妻の養子になっている場合は夫婦の共同親権に服することになる。
しかし、この可能性は低い。後見人として和樹または克人(現在の十文字家当主)がついているというのが通常と思われる。
参考条文
認知関連
(認知の方式)
第781条 認知は、戸籍法の定めるところにより届け出ることによってする。
2 認知は、遺言によっても、することができる。
(認知の効力)
第784条 認知は、出生の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者が既に取得した権利を害することはできない。
(認知の取消しの禁止)
第785条 認知をした父又は母は、その認知を取り消すことができない。
(認知後の子の監護に関する事項の定め等)
第788条 第766条の規定は、父が認知する場合について準用する。
(離婚後の子の監護に関する事項の定め等)
第766条 父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者、父又は母と子との面会及びその他の交流、子の監護に要する費用の分担その他の子の監護について必要な事項は、その協議で定める。この場合においては、子の利益を最も優先して考慮しなければならない。
2 前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所が、同項の事項を定める。
3 家庭裁判所は、必要があると認めるときは、前二項の規定による定めを変更し、その他子の監護について相当な処分を命ずることができる。
4 前三項の規定によっては、監護の範囲外では、父母の権利義務に変更を生じない。
養子関連
第797条
(十五歳未満の者を養子とする縁組)第797条養子となる者が十五歳未満であるときは、その法定代理人が、これに代わって、縁組の承諾をすることができる。 2法定代理人が前項の承諾をするには、養子となる者の父母でその監護をすべき者であるものが他にあるときは、その同意を得なければならない。 養子となる者の父母で親権を停止されているものがあるときも、同様とする。
(後見人が被後見人を養子とする縁組)
第794条 後見人が被後見人(未成年被後見人及び成年被後見人をいう。以下同じ。)を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。後見人の任務が終了した後、まだその管理の計算が終わらない間も、同様とする。
(配偶者のある者が未成年者を養子とする縁組)
第795条本文
配偶者のある者が未成年者を養子とするには、配偶者とともにしなければならない。
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