霊戦の剣豪

錦紫蘇

プロローグ

 時は二十一世紀後半、異形の怪物が全世界で目撃されるようになった。その怪物たちには銃火器などの兵器が効かず世界は混乱に満ちていたとき、現れ始めた――いや、もともといたのかもしれない。そんな怪物たちに対抗する力を持った者たちが世に出てきたのだ。

 怪物は総称して悪霊あくりょうと呼ばれ、それに対抗する者たちは霊能師れいのうしと呼ばれるようになった。

 時はさらに流れ、現世に霊能師が徐々に浸透していく時代が訪れる。人々は、もはや霊や妖怪の存在を単なる噂や迷信と片付けることはできなくなった。

 悪霊も霊能者も日常の一つになり、霊能師は公務化し人々は悪霊を恐れなくなった。

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