物語に出会うとは誰かが気まぐれで設定したお見合いのようなものなのかも

純文賞レースで有名な方のご推薦で読ませていただきましたが、
まさに、この物語に登場する二人のような出会い方をした私と物語でもありました。

これだけ多くの人間がいる中で、意中の人と出会える確率とはどれほどのものだろうか。
語弊を恐れずに言えば、パートナーを選ぶなんてことは、大いなる妥協の産物でもあると思います。
しかし、そこに踏み出せず一人でいることに甘んじている人も多くいることでしょう。
かく云う私もその一人なわけですがw

翻って、作品と出会うという機会も、それと似たようなところがあります。
99%の作品とはすれ違い通り過ぎてゆくだけ……

そんな創作の世界で、ひとつでも多く名作と出会う機会を創出できるなら
感想コメントやレビューによって導かれるということにも
ちゃんと意味も意義もあるのではないかと。

この作品は、まさにそんな出会い方をして一歩を踏み出した二人の物語。
もしかしたら、お互いに★★★のレビューが飛び出すかもしれない、
そんな読後感です。