愛不信の少女が可愛い威嚇をするまで

初配信①【こんにちは】

「499」

「なかなか増えないわね」

「うん。１8時なら配信は明日にする」

「残り３分ね」

「うん。早く行って」

ちょうど今日が３０日目である。きりがいいんだよ。

画面の前で姉と祈り続けるが、

「3、2、1。１8時ね」

「明日か。流石に明日には行って、え。行った」

「500人ね」

「・・。まだ、１8時だからセーフ。」

下書きしてたのを投稿する。

『本日19時から、笑顔動画にて初配信をするよ！

来ないと、ね・・・？　18：00』

ギリギリ投稿も１8時以内。セーフである。うん。

３秒ルールと同じだ、少しぐらい問題ない。

小学生みたいな言い訳だけど、しょうがない。

ー５０分後ー

「じゃあ、8時に終わるから」

「見とくね」

「ん」

配信準備する。

サイトとかみて、下調べはしたし大丈夫。

「3、2、1」

配信をスタートさせて、歌みたを流す。

３分ほどこれで遅刻者を回避させる。

画面に『わくわく』打ってて、言ってるからコメントが『わくわく』で一色。

こんなにも金ずるがいっぱい。

けど、流石に緊張してきた。

大丈夫。自然体で、適度に絡む。

中学生で配信者って聞かないからな。

まだ、春休みだから中学生とは言い切れないけど。

誤差だろう。

カチ

配信の間に流すBGMをループ再生にして画面を切り替える。

『お』

『お』

『お」

「アガパンサスの皆、こんばんは。

初、配信、初めーるぞー！」

元気一杯に声を出す。

『デフォの声かわいい』

『かわいい』

『こんばんわ』

『こんばんわ』

「コメント沢山して、盛り上げてねにゃー。

初配信、普通に緊張してるからにゃね。

今日は自己紹介、５０の質問に答えるでお送りしますにゃ。

50間答えられなかったら、ツイットーに投稿するからみてにゃね。

ギフト投げてくれれば、配信終了の前に呼ぶにゃね。

じゃあ、早速自己紹介にゃ。

名前は知ってると思うけど、ゼラニウムにゃ。

年齢は12歳で、今年中1にゃ。若猫にゃ。

誕生日は８月１１日。

好きな色は白色。好きな動物は同族である猫にゃ。

あと、今回は録画残すけど、普段はあまり残さないから、ちゃんと来るにゃよ

ちゃんと見に来てよね？」

『盛り上げます！』

『まかせんしゃい』

『緊張してるの可愛い』

『語尾可愛い』

『質問コーナ、わくわく』

『え、12？

『もう一度言って』

『めずらし』

『凄い設定？』

『あの歌唱力は天からのものか』

『w w。設定だろ』

『年齢、若くなってるけど若すぎない？』

『白少なくない？』

『私も白好』

『珍しい』

ある意味予想通り。信じない人が多いな。

でも、売り方としたら信じてもらうと嬉しんだけどな。

希少性て大事だから。

「えーと。年齢はがちにゃね。

まあ、信じるのは受け取りてによるけど。

うーん。教科書もらったら投稿するにゃよ。

入学式からちょっと経ってからね。

身バレ嫌だしにゃね。

まあ。挨拶も終わったし。

ゴホン。早速始めるよー。

語尾？

人間の世界で生きているんだから、語尾なんて操れるんですー。

もしかして、社会でにゃなんて言ってるやつ知ってるの？」

『ガチなのか？』

『まあ。よくない？』

『どのみちロリだろ』

『キモすぎてワロた。こんなキモいオタクから僕ちんが守ってあげるからね』

『臭すぎ』

『臭い』

『ちゃんとネットリテラシー有り』

『身バレは危ない』

『そうだねー』

『あれ？』

『にゃ消えた？』

『語尾消失？』

『え。ありw』

『アリなのか？』

『そう言われればそうだけど』

『そんな変人いないけど』

『なことある？』

『知らないけどw』